年金は2000万円足りないのか
金融庁の報告書で、老後の生活費は年金だけでは足りず不足額は2000万円、と明らかにされ、大炎上しました。
炎上するのはもちろんTwitter。
不特定多数に自由に拡散できる唯一のSNSと言って良いのがTwitterだからですね。
日本でのユーザー数はLINEに次ぐ4500万人。
国民の3人に1人が利用している計算です。
さて、Twitterを見ていると、面白いというかクビをひねると言うか、そんな議論になっています。
政府擁護
今の与党は自民党(と公明党)です。
当然のように、Twitterユーザーにも、自民党支持者と反自民党の人たちがいて、それぞれに意見をぶつけ合っています。
普通に考えれば、自民党支持者は自民党の見解を支持します。反自民党の人たちは自民党の見解を非難します。
ところが今回の年金不足問題に関しては、違う様相を見せています。
まず、金融庁の報告書は、
年金は不足する!
と言う内容でした。
これが政府にとっては、マズい内容だったんですね。
そこで自民党支持者の人たちは、自民党を守るために、金融庁の報告を擁護します。
つまり、
年金が不足するなんて前からわかっていたコトだ。自助努力するのは当然だ。
と言うわけです。
一方、反自民党の人たちは、金融庁の報告を非難します。
つまり、
長年、年金保険料を納めているのに、不足するなんて詐欺だ。
と言うわけです。
こうやって、自民党支持者と反自民等の人たちがバトルをします。
ここまでは、いつもの光景。
ところが、ここで、自民党が態度を表明します。その態度とは、
金融庁の報告は間違っている。
と言うモノです。
ん?
ここで話がおかしくなりました。
上記の通り、自民党支持者の人たちは、金融庁の報告を擁護するコトで政府の肩を持とうとしました。
ところが、肝心の自民党が金融庁の報告を否定してしまったのです。
その結果、
- 自民党支持者 = 金融庁の報告を擁護
- 自民党 = 金融庁の報告を否定
となってしまったんです。
自民党支持者と自民党の意見が食い違ってしまったんですね。
これは、自民党の戦略ミスでは?
つまり、金融庁の報告を否定すると言うコトは、年金は不足しない、と言うコトになり、年金は不足するから自助努力せよ、と言ってくれた自民党支持者の立場を崩してしまったミスです。
また、金融庁の報告を否定すると言うコトは、年金は不足しないコトを示す必要があります。
それ、苦しく無いですか?
実際、多くの国民は、年金だけでは足りないコトに気付いています。
その中で、年金が足りないと言う報告を否定してしまっては、ウソでつじつま合わせをする必要があります。
自民党の幹部は言ってるんですよ。
選挙対策だ、と。
つまり、年金だけでは生活できない、なんて知られてしまうと選挙が戦えないんですね。
でも、それって、本質を外してませんか?
選挙で勝つために話を作るのは本末転倒ですし。
ここは、自民党は、発言を撤回した方が良いと思います。
つまり、自民党支持者に寄り添ってあげるのです。
正直に、年金は足りない、と表明するのです。
今のままでは、自民党の意見は自民党支持者の意見と食い違ってしまってますし、反自民党の人たちからも非難されています。両者とも寄り添っていません。
いま、そんなコトが巻き起こっていて、ちょっと面白いな、と。
政党の発言が結果として政党支持者の発言と食い違う状態。
そんなわけで、参院選までにどう修正していくのか。
引き続き目が離せません。