電車内での斬り付け
電車内で乗客が斬り付けられ、重傷者が出ると言う事件が起こりました。
加害者は、いわゆる勝ち組を見て犯行に及んだとのコト。
いわば、うらやましさと嫉妬と社会への憎悪ですね。
自分がこんなツラい人生なのに、一方で幸せそうな人間がいる。
だから、そう言うヤツらの命を奪ってやる。
まあ見事に身勝手な犯行です。
しかし、身勝手だから許されない、と言う感想だけでは、再発を防げないんですよ、これが。
再発防止
起こったコトは消せませんが、再発防止は可能です。
そのためには、身勝手な考え方を断罪するのは、ほぼ無意味です。
なぜなら、数多くの人が存在すれば、必ず中には、身勝手な考え方をする人は存在するからです。
しかし、歴史を振り返ればわかるんですが、身勝手な動機の事件は多いものの、動機が無い事件はほとんどありません。
例えば、モノを盗む人は、たいていが何らかの貧困を体験しています。
おカネが有り余っていながら万引きする人は皆無に近いのです。
なので、世の中から貧困を撲滅すれば、窃盗や万引きは激減するのです。
単に、盗むヤツが悪い、と評論していても仕方が無いのです。
動機が無くなれば良いのです。
電車内での斬り付け犯も動機がありました。
自分のツラい身の上です。
もちろん生きていれば、ツラいコトもあるでしょう。
でも、貧困にまつわるツラさを体験するのは、一部の人だけです。
生きていて一度も貧困を経験していない人も少なからず存在するのです。
おカネ持ちになるコトが幸せになる手段だとは思いませんが、貧困を減らすコトで、犯罪に走る人の数はぐっと減らせます。
犯罪被害者を減らせるのです。
もちろん貧困に苦しむ人の数も減らせます。
大切なのは、行為と言う表面的な現象への評論よりも、その背景にある原因、動機。
なぜ斬り付けたいと思ったのか。
そう言う意味では、
身勝手な犯行だ!
と言っているだけでは約に立たないんです。
そんなの誰でもわかってますから。