非天マザー by B-CHAN

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消費税増税時の便乗値上げを軽々しく批判してはいけない理由

消費増税と値上げ

 

みなさん、こんにちは!

B-CHANです。

 

今回は便乗値上げについてのお話をします。

例えば、消費税が5%のときに販売価格105円のモノは、100円が本体価格で5円が消費税です。

5円は納税する必要があるので、販売企業の手取りは100円ですね。

 

ここで消費税が8%になったとします。

それとともに、この商品も105円から108年に値上げしました。

あいかわらず本体価格は100円で消費税が8円です。

つまり企業の取り分は100円で変化しません。

消費者は負担が3円増えましたが、企業は儲けが増えるわけではありませんね。

 

さて、消費税が5%から8%になったときに、元々105円だったモノを110円に値上げする企業があります。

この場合、本体価格は102円で、消費税分が8円です。

消費者が負担する額が3円増えるとともに、企業の取り分も2円増えます。

つまり増税は3円分だけなのに消費者の負担は5円増えるわけです。

増税分より値上げ分の方が大きいので、便乗値上げ、なんて言われたりします。

 

しかし、便乗値上げを一概に批判してしまうのはちょっと待ってください。

 

増税は確実に売上を減少させる

 

経済の大原則ですが、増税時には消費は落ち込みます。

増税後は、増税前よりも売上そのものが落ちるのです。

 

例えば、消費税が5%のときに販売価格が105円だったものが100個売れていたとします。

すると、売上は、

 

105円 × 100個 = 10,500円

 

ですよね。

10,000円が企業の取り分で500円が納税額です。

 

もし消費税が5%から8%に上がり、販売価格を105円から108円に上げたとします。

すると販売量は落ちます。

例えば90個しか売れなくなったら。

 

108円 × 90個 = 9,720円

 

売上は9,720円ですね。そのうち本体価格は9,000円で消費税は720円。

当然、企業の取り分は9,000円に減ります。

業績は悪化しますよね。

 

では消費税が5%から8%に上がった時に、販売価格を105円から110円に値上げしたらどうでしょう。

これで90個売れた場合。

 

110円 × 90個 = 9,900円

 

売上は9,900円で、そのうち本体価格は9,180円で消費税が720円です。

企業の取り分は9,180円ですね。

やはり業績は悪化しています。

便乗値上げをしたからと言って儲かるわけでは無いのです。

 

消費税が上がった場合に、上がった分だけしか値上げをしなければ、確実に企業の売上は落ちます。

消費増税分以上に値上げをしたからと言って、

 

「便乗値上げだ!」

「どさくさに紛れて儲けやがって!」

 

と言い切ってしまうのは間違いということです。

上記の例からわかるように、便乗値上げをしたからと言って企業が儲かるわけでは無いのです。

 

企業の業績が悪くなるということは、回り回って経済に悪影響を与えて、他の企業の業績も下げていきます。

人々の給料が上がって生活が楽になるためには、企業業績の向上が必要ですよね。

そのためには消費税増税時には、増税額と同じだけの値上げではダメで、増税による売上減少を見越して、増税分プラスアルファの値上げをしておいたほうが良いという話です。

 

もちろんすべての企業がまったく同じとは言いませんが、単純に目先の現象だけを捉えて判断するのでは無く、奥の奥まで考えて判断してくださいというお話でした。