アナログな世界
ボクはずいぶんいろんな業界にいましたが、いまは不動産業界にいます。
悩むんですよねえ。
こうやってiPhoneのブログを書くようなタイプって不動産業界にはあまりいないんですよ。
なにせアナログの人が多い。
計算書をExcelで作っても、計算式を入力するのではなく数字ベタ打ち。
だから他の人がチェックするときも手間がかかります。
例えば、あるセルに、
86,184円
と表示されているとします。
そのまま、86,184円と入力されてしまってると、この数字の根拠がわからないじゃ無いですか。
でも、
=A4*1.08
と入力されていれば、
「ああ、A4セルに消費税を乗せた数値だな。」
とわかりますよね。ホントは消費税の1.08も別のセルから引っ張ってきておけば、将来消費税が変更になった時もそのセルを修正するだけなので、もっと良いんですけど。
アナログな人は、そもそもExcelが表計算ソフトだという認識がありません。
単に数字を入力してキレイに印刷するツールだと思っています。
ボクなんかはこれを改善しようと一生懸命教えるんですが、これがなかなか。
アナログ人間
自分はアナログ人間だと思っちゃってる人を変えるのは至難の業です。
能力ではなく意識の問題ですから。
本人にその気が無ければどうしようも無いんですよね。
ボクの考え方はアナログ人間でもデジタル人間でも無いんですけど。
不動産業界にはもうひとつ、やっかいな問題があります。
店舗にお客さんが来ますよね。お部屋探し。
で、その店に資料が無いときはネットなどで他の店が取り扱っている物件の資料を調べるんですが、その資料(業界ではそれを「図面」と言います。)を取り寄せる際に、ほぼ確実にファックスを使うんです。
ネット、メール、メッセンジャーの時代に、大部分がファックスですよ。
白黒だし、ギザギザだし。
劣化しまくりの資料をファックスで取り寄せて、それを目の前のお客さんに見せるわけです。
もう、誰も得しません。
ファックスの理由
では、なぜいつまでもファックスなんでしょうか。
それは最速だからです。
ファックス番号は数字のみ。
だから手っ取り早いんですよね。
まったく知らない不動産業者どうしなら、メールアドレスを聞くのも手間ですし、メッセンジャーを送り合うのも面倒です。
ファックス番号ならあっという間。
非常に説得力があります。目の前にお客さんがいたら、待たせるわけにはいきませんからね。
複数の物件資料になるとなおさらです。複数の業者と、その都度、メアド交換してられません。
ボクを非常に悩ませる不動産業界の大問題です。
どうしたらいいんでしょうね?
解決策のひとつは、ファックス番号に紐付いたメアドというシステムを生み出すこと。
つまり、ファックス番号を聞いて送信ボタンを押せば、それに紐付いたメールアドレス宛にメールが届くようにするわけです。
あとは添付ファイルを印刷するだけ。
それでもファックスよりは手間ですよね。
なので、ファックス番号を聞いて送信ボタンを押せば、自動的に相手のメールアドレス宛にメールが届いて自動的に印刷するシステムにすればいい。
そうすれば、使い勝手はファックスそのもので、しかもコンピュータデータなので、劣化せずキレイでフルカラーの図面をやりとりできます。
こういうシステム、どなたか開発してくれませんか?
そして、国土交通省か不動産協会主導で、業界のデファクトスタンダードにすれば。
それだけでも画期的なことなんですけどねえ。
もしやりたい企業さんがいれば、ボクにも声をかけてください。
具体的に関わりたいですから。
ま、不動産業界には他にも時代遅れな感覚がたくさんあります。
それらはいずれ書いてみたいと思います。