非天マザー by B-CHAN

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画面を表示する装置

現状では液晶の一人勝ち

数年前、薄型テレビの普及が始まった頃には、液晶対プラズマの構図が鮮明でしたね。
でも、実際には、テレビの世界ではプラズマテレビの販売シェアは1割から2割で、液晶テレビのほうが圧倒的に売れてるんですよ。
プラズマテレビメーカーもどんどん撤退して、今ではパナソニック1社だけになってしまいました。
液晶ってずいぶん歴史が古いですよね。昭和の時代にカシオ対シャープの液晶電卓戦争があったのを思い出します。
あれから、ずっと今でも液晶って進歩し続けていますね。
プラズマは大画面に強いものの高精細化や小型化が難しい。ところが液晶も大画面化を達成してしまったために、プラズマができることは、ほぼ液晶でも出来るようになってしまいました。液晶が苦手としていた黒色の深度や応答速度や視野角もずいぶん改善されましたし、消費電力では液晶が有利です。
さらに液晶の価格競争力も進んだことから、一般的には液晶のほうが売れてしまうのも仕方がないんでしょうね。
電卓、パソコン、テレビ、携帯電話、デジタル時計、家電の表示パネル、カーナビ、その他至る所に液晶は使われています。
新しい技術の登場にワクワクする身としては、液晶の独り勝ちというのもつまらないんですけどね。
プラズマは小型化と高精細化が難しいので、液晶に置き換わることは考えにくいです。
では液晶に換わりうるのは何か?
キヤノンがSEDというパネルを開発し続けています。いるはずです。ですが、今のところ、いつまでたっても実用化に至っていません。
有機ELは実用化が進んでいます。ソニーからは2007年に11V型のテレビが登場しました。まだまだ小さくて高いですが、有機ELの画面は期待が持てます。また、液晶ではなく有機ELの画面を使った携帯電話もすでにいくつか出ています。あのくらいの大きさなら、もう実用化できているわけです。
他には、レーザーテレビとかFEDといった技術が開発されていますが、普及はこれからと言ったところです。
これらの他のパネルと液晶との最大の違いは、液晶はそれ自体が発光しないということです。液晶は何もしなければバックライトが常に光っていて、基本的に画面が真っ白なんですね。そこで、黒くするためには液晶を表示するわけです。するとその部分の光が遮られて黒くなるわけです。液晶には赤とか青とかという色もありません。なのでカラーを実現するには、色の付いたフィルターを並べておいて、例えば赤を表示したければ赤のフィルター部分の液晶をオフにすれば、バックライトが透過して赤が表示されます。ということは、液晶の画面ってのは、真っ黒の状態が一番電気代がかかるわけですね。すべての液晶がオンになってますから。
有機ELなど他の技術は、画素そのものが発光します。なので、すべての画素をオフにすれば真っ黒になるので、当然、真っ黒な状態が電気代が一番安くなります。
液晶は光をフィルターで遮ることで表示するのに対して、その他のパネルは画素そのものが発光することから、その他のパネルのほうがくっきりとしていて画質がよいと言われています。ホントかなあ、と疑問に思って実際に有機ELの携帯電話をいくつか見ましたが、確かにキレイですね。
画面がキレイなのは良いことです。ただ、ひとつだけ、電子書籍の時代になって読書をするようになると、この自発光というのがけっこう目に刺激的な気がします。
このブログでもよく登場する、AmazonのKindleは電子インクを使ってるんですね。これはなんら発光することなく、白地に黒の文字を表示します。まさに紙と同じ感覚です。非常に目に優しいと思います。上記の表示機器と違ってバックライトがないので、暗いところでは当然読めません。そこも紙と同じです。
この電子インク、電源オフでもずっと表示してくれる点が他のパネルとの最大の違いでしょうね。
理想的なのは、日常的には電子インク、しかもカラー表示、暗いところでは発光もしくはバックライト表示、これが理想なんですけど、なかなか難しいでしょうねえ。