ロングとショート
今日も、友達とラーメン店の新規開拓後、大いに語り合いました。
人生のこと、世の中のこと。
いろんな人といろんな事で語り合うのは大切で楽しいことですねえ。
みなさんも生きている限り多くの人と出会い、語り合い、感動し、いろんな思い出を作ってください。
政治や子供の頃の遊びの話や、その他、あまりにもいろんな話をしたんですが、
その中で、株式の話になったとき、ボクがうまく説明できなかったので、ここで改めて書いておきます。
ファイナンスも投資理論もボクの得意分野の一つなのに、それを一般の人に説明するとこは、また違ったスキルが求められますね。
さて、何の話かというと、株式投資のポジションの話です。
株式やFXなどの投資に詳しい方なら当然の話なので、読み飛ばしてください。いや、やっぱり読んでください。
あと、話を簡単にするため、若干、脚色するかもしれませんが、細かいことは気にせずに。
一般に株式というのは購入して値上がりして売却すれば、利益が発生します。
これをキャピタルゲインと言います。
100円で10株買ったところ、その株式が150円に値上がりしたところで全部売れば、500円の儲けですよね。
(話を簡単にするため、手数料は無視してください)
株式に限らず、どんなものでもそうですよね。
1000万円で買った家を1500万円で売却できれば、500万円の儲けです。これもキャピタルゲインです。
ちなみに売却で得られる収入ではなく、保有することで、その期間中に得られる収入を、インカムゲインと言います。
例えば、株式だと配当がインカムゲインですし、賃貸住宅の大家さんは、毎月の家賃をインカムゲインとして得ています。
さて、話をキャピタルゲインに戻します。
普通は株式を保有して、値上がりすると儲かりますので、逆に値下がりすると損をします。
しかし、実は値下がりしたときに儲ける手法があります。
専門用語ですが、株式を買って保有することを、
「ロングポジション(買いポジション)」
と言います。
この逆の状態というのがあって、それを、
「ショートポジション(売りポジション)」
と言います。
ショートであれば、その株式が値下がりするほど儲かります。
さて、なぜ儲かるのでしょう。
ショートのことを別名、「空売り」と言います。
とある株式をショートで10株申し込むと、10株を借りている状態になります。
後で10株を返す必要があります。
その株が現在、1株が250円だとすると、その借りている株をすぐに10株とも売れば、2500円の収入になります。
借りている株を売るわけですから、空売りですね。
さて、その後、その株が150円に値下がりしたところで10株買うと1500円かかりますよね。
つまり最初に収入として2500円入ってきて、後で1500円支払ったので、差し引き、手元に1000円残りました。
そして、買った10株を借りていた人に返せば良いわけです。
これで貸し借り無しで、1000円儲かりました。
つまり、株価が下がったことによって利益を得たわけです。
ゴールドマンサックスが、サブプライム金融危機で過去最高の利益を叩き出したのを思い出しますね。
ちなみに、友人との会話の中で、世の中には株をギャンブルだと思っている人が多いという話しがありました。
でも実は違うんですね。
企業の資金調達には大きく2つの方法があって、他人資本(デットファイナンス)と自己資本(エクイティファイナンス)と呼ばれています。
デットは負債で、エクイティは株式です。
先日も書いたばかりですね。
これらは、出資者にとってはリスクが異なっていますし、調達側にとってはコストが異なっています。
これらを適切に組み合わせることで企業はファイナンス戦略を行っています。
株価というのはでたらめに上下するのではなく、企業の業績見通しや、その時点での収益力に対する相対的な株価の高低(株価収益率)など、ものすごく様々な要因で変わります。
収益性に対して株価が相対的に低すぎれば上昇する可能性が高いわけです。
ですので財務分析、株価分析を精緻に行うほど、株価は予想しやすくなるわけです。
ウォーレン・バフェットなどはその第一人者でしょう。
気になる人は財務会計関連書籍やバフェットの著書などを読んでみてください。
単に株式の予測だけではなく、企業活動に欠かせない資金調達手法について、そして、世の中がどのように動いているのかが、いろいろ勉強になると思います。
ボクの好きな本を並べておきますね。
ファイナンスに詳しくない一般の人にこそオススメします。
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