目先の現象で慌てて判断を誤らず冷静に
アメリカで2001年に起こった同時多発テロ事件。
数機の飛行機が墜落させられました。
それを見てアメリカでは多くの人が飛行機に乗るのを避けて自動車に乗って移動するようになりました。
確率で言えば、飛行機よりも自動車の方が事故率ははるかに高いんですが、人々は目立つ事象に目を奪われて誤った判断をしてしまいがちです。
結果、その年から翌年にかけて、自動車事故での死者が急増しました。
その多くの人たちは、自動車ではなく飛行機に乗っていれば死なずに済んだ可能性が非常に高かったわけです。
もともと飛行機事故の確率は非常に低く、自動車事故の確率は非常に高いんです。
で、たまたま、その低い確率の飛行機事故が起こっただけであって、別に飛行機事故の確率が上がったわけではありません。
具体的に言うと、例えば、
飛行機事故の確率 = 1%
自動車事故の確率 = 10%
だとして、たまたま飛行機事故が起こったとしても、それはその1%の事故が起こっただけです。
なのに事故の確率10%の自動車へ変えてしまう。
飛行機事故と言う目先の現象だけにとらわれて、わざわざ、より危険な自動車へと切り替える。
意味がわかりません。
意味がわからないんですが、それでも、そのような誤った判断をしてしまうのが、世の中の大衆と言うモノなんですね。
なぜなら、世の中の多くの人は、こうやってロジカルに考えることに慣れていなくて、目で見たモノに振り回されて判断するからです。