形容詞に形容詞を掛けるのは文法ミス
「すごい」という言葉は形容詞です。「赤い」とか「広い」と同じです。
形容詞は体言、つまり名詞に係ります。
「すごい人」「赤い花」「広い部屋」
という感じですね。
では、体言ではなく用言(動詞、形容詞、形容動詞)に形容詞が係るとどうなるでしょうか。
「赤い咲く」「広い知られる」
変ですねえ。
正しくは、
「赤く咲く」「広く知られる」
ですよね。
ところが最近は、
「すごい大きい」「すごい速い」
などと、用言(形容詞)を修飾するのに「すごい」という形容詞を使う人が多いです。
明らかに間違いなんですね。
正しくは、
「すごく大きい」「すごく速い」
つまり、「大きい」「速い」と言った形容詞を修飾するのは「すごく」という副詞です。
時代による変化
言葉は時代とともに変わります。
例えば昔の「ゴキカブリ」がなまって「ゴキブリ」になったように、文字が変化することは良くあります。
また、「ダブる」「ググる」のように、正式では無いものの、強引に新しい言葉として定着しつつあるものもあります。
でも、「すごい大きい」は単純に文法の間違いなんですね。
文法の間違いが定着しつつあるのは、ボクの記憶ではあまりありません。
アナウンサーくらいは正しい文法を使ってほしいなあって気がしますが放送でも平気で間違って使われています。
この例だけでは無く、多くのアナウンサーは自分の仕事に対して努力不足勉強不足なのが気になります。
公共の電波に出る責任の大きさは一般人とは違うんですよー。
まあ、本当のプロアナウンサーが少ないってのは今に始まったことでは無いですが。
言葉の変化は特に大きな問題では無いので、ボクはどっちでもいいんですが、「すごい大きい」は文法的には間違っているという事は知った上で使ってもらえると、多少は救いです。
関連記事
受験生の皆さん、まだまだ間に合いますよ
鏡の中の自分は本物の自分と同時に動いているわけではない