INFOBAR A02の発表
新しいINFOBAR A02が発表されましたね。
ボクは日頃、Android機とiPhone5を使っているので、両者の長所と短所を体験できるわけですが、人に説明するときは、次のようにします。
- Android機……自動車で言うとマニュアル車
マニュアル車というのは、自分でギアを選んでエンジンの回転数を合わせて、それによって好みのトルクを得ることができます。つまり運転自体が好きな人には車の性能を極限まで引き出すことが出来、それはそれは楽しいわけです。その分、ある程度の技術も要求されます。Android機は非常に高機能で、出来ることが多く、使用者の技術が上がれば上がるほど、それに応えてくれます。
- iPhoneは自動車で言うとオートマチック車
オートマチック車というのは、自動車が自動的にギアを選んでくれます。運転者は、進むときはアクセルを踏み、止まるときはブレーキを踏む、それだけです。自動車の性能をフルに発揮させることは出来ない代わりに、移動手段としては非常に楽で簡単です。iPhoneはAndroid機のように多機能では無い代わりに、一般の人が使うにはかなり簡単に快適にできるように設計されています。
この新しいINFOBARは、とにかく独特のユーザーインターフェイス(UI)を持っています。
こんなふうに、機種ごとに自由なUIを作ることができるのがiPhoneとは違うAndroid機の長所のひとつです。
しかも、このINFOBARは画面のUIの位置と、本体横のボタンの位置もキレイに揃えていたりして、プロダクトデザイナーの深澤直人氏は、
「これまでのスマホが“外側”の本体デザインと、“中身”のコンテンツが別々になっている『もなか』だとしたら、A02は外と中が一体の『ようかん』。こういうものを当初から目指していた」
と語っています。
こういうハードとソフトを一体的に開発するのは、まさにAppleの得意技であり、それをAndroid機であるINFOBARで実現したわけです。
Android機特有の問題
しかし、ここで問題が生じます。
iPhoneの場合は、単一の機種です。
iPhoneのUIは決まっているので、それに沿ってアプリを開発すれば、それはiPhoneらしいアプリになります。
例えば、iPhone用のFacebook公式アプリ。これはiPhone用のアプリなのでiPhoneらしいUIです。
しかしAndroid機は多種多様です。
例えばINFOBARはかなり独特のUIを持っていますが、Android用のFacebook公式アプリはINFOBAR専用ではありません。
世界中の多種多様なAndroid機のためのモノです。
当然、INFOBARの独特のUIとは異なるUIです。
つまり、例えAndroid機が100種類あって100種類の独特なUIを持ったとしても、それに個別に合わせるアプリというのはほとんど存在しないと言うことになります。
となると、INFOBARではINFOBAR独特の操作を覚え、FacebookではINFOBARとはまた異なる操作を覚える必要が出てくるわけです。
ひとつの機種の中にコンセプトの異なるUIが併存することになります。
この事がますますAndroid機の扱いの難しさに拍車をかけています。
ボクのようなガジェット好き、カスタマイズ好きの人間にとってはAndroid機はとても面白く楽しい機械ですが、一般の人がネットやメールやSNSなどを簡単に使いたい場合には、どうしてもiPhoneをオススメしてしまいます。
とは言え、この事はどうしようもない問題、つまり解決不能問題なので、選択する際にはあらかじめそういったことを知った上での行動が良いんでしょうね。