大人と子供の相対的な大きさ
悲しい事故です。
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今回の事故は、法律上の安全基準を満たしていた自転車での事故です。
自分の子を失ったお母さんの悲しみを思うと胸が痛みますが、景気が悪い中で、複数の子供を育てるには、自転車に同時に乗せざるを得ないこともあるわけで、決してこの事故が固有の事例では無いはずです。
5歳児の女の子の平均体重は18kg。もう一人の子も乗せていたのであれば、おそらく30kg近くを自転車に乗せて運転するわけですから、自転車は不安定になります。
このお母さんが悪い、で済ますわけには行きません。
お母さんは自分の子供を育てるために懸命になっていたはずですし、こうせざるを得ない今の日本の環境や経済状況が悲劇を生むわけです。
子供は大人よりも体は小さいです。5歳児と言えば、身長はおよそ1.1メートル。自転車の荷台の高さとほぼ同じです。
これを読んでいる皆さん、イスから立ち上がってみてください。
あなたの頭の位置にある高さの自転車の荷台に子供は乗っているわけです。
その高さにビックリしませんか?
つまり、市販の一般的な自転車の荷台に子供が乗ると、転倒したときの恐怖やダメージは大人とは比較にならないくらい大きいんです。
もう一度言いますが、お母さんが悪いのではありませんし、お母さんが悪いだけで済ましてしまうと、永久に事故は無くなりません。
複数の小さい子供を育てる以上、一度に複数の子供を自転車に乗せる必要は当然あります。
重い荷物を自転車に載せれば、誰でも転倒するリスクはあります。
また、すべての人が自動車を買えるような豊かな暮らしをしているわけでもありません。
子供の目線
この事故は、子育てをするのに大変厳しい、いまの日本の環境を表しているのです。
だったら子育てをしなければ良い、なんて言うことにはならないはずです。
人口が減れば、国力も下がり、内需も減り、年金制度も苦しくなります。
この事故を単に、お母さんが転倒しただけの小さなものだと思っている人がたくさんいる限り、日本は良くならないと思います。
国家の大問題です。
あと、付け加えて言うなら、ボクは、こういう、わずか5歳で命を失った子供の事故のほうが、60歳を超えるまで十分生きた芸能人の死去よりも重大なニュースだと思うんですが、マスコミはそうではないようですね。
これもまた、世の中ってものなんですかね。
ますます悲しくなりました。