グローバルな視点や歴史を学ぼう
今年の3月に埼玉スタジアムで行われた、浦和レッズ対サガン鳥栖の試合で、浦和レッズのホーム側のゴール裏入場ゲート上に"JAPANESE ONLY"という横断幕が掲げられたニュースが大きく報道されました。
入場口にグラウンドと反対向きに掲げられたので、明らかに差別目的です。
歴史に目を向けると、経済状況が悪くなれば、国民の生活が苦しくなり、その感情のはけ口として、どうしても排外的な機運が高まる傾向があります。
日本国内でも、不景気が続いているせいか、日本への愛国心が高まり、日本の悪口を言う者は売国奴などと言われたりします。
愛国心を持つこと自体は悪いとは言いません。
しかし、どんな人間でも、どんな国家でも、どんな物事でも、長所も短所もあります。
長所はきちんと褒め、一方で短所もきちんと認識して改善していくのが健全な姿です。
短所を指摘しただけで売国奴と呼ぶのは事実から目をそらし、成長を妨げるという意味で非常に不健全でご都合主義です。
日本にもすばらしい点がたくさんあり、欠点もまたたくさんあります。
日本のすばらしい点を大いに誇りに思い、日本の欠点もしっかりと認識して改善し、より良い国家になっていく事を国民として願います。
さて、JAPANESE ONLYについて。
行き過ぎた愛国心が、差別意識を助長したのでしょう。
しかし、こういう行為を世界の国々はどう見るでしょうか。
答えはとても簡単です。
日本という国は差別を行う国家であると見なされるのです。
世界は少しずつ良い方向へ進化しています。
文明の発達は、人間の間違った意識の撲滅の歴史です。
差別は良くない事であるという認識も歴史の中で広がっています。
昔は人間は間違いに気づいてなかったんですが、歴史の中で間違いに気付き、改善しているわけです。
民主主義の広がりも、人間には一人ひとりがきちんと人権を持つ意識の広がりです。
そんな世界の発展の中での、JAPANESE ONLY。
非常に野蛮な行為です。
世界中の国々から日本を見る目線が、こういう目線になってしまうのです。
「日本は差別を行う野蛮な国家」
もしかしたら、そんな国とまともに付き合う事を敬遠する国が出てくるかもしれません。
そうなると、日本の国益にダメージを与えます。
ああいう行いは、日本の国益を損なう行為だと知ってください。
ホントに日本を愛するのなら、日本人は差別を行わず、世界中の人たちと仲良くできる事をアピールしてください。
それが日本に国益をもたらすのです。
日本にダメージを与えるニセ愛国心は日本にとって害悪です。
グローバルな視点や歴史をしっかり学んで、国益に貢献できる人になりましょう。
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