音声認識機能の顛末
みなさん、こんにちは!
以前、ボクは、ある病気で、有名な老舗の病院に行きました。
その院長先生は名医と呼ばれていて、多くの患者さんから慕われています。
ボクも好きなお医者さんです。
年齢は80歳近く、いわゆる高齢者ですが、経験豊富で、的確な医療指示だけではなく、豊富な経験に基づいて患者さんの精神状態も推し量って気遣って配慮してくれる、とても良いお医者さんなのです。
そんな病院に最新鋭の電子カルテ装置が導入されていました。
若いお医者さんならともかく、高齢のお医者さんということでキーボード入力の経験がありません。
そこで、何と、マイクに向かってしゃべれば、それが自動的に文字入力されていくという、いわゆる音声入力電子カルテだったのです。
ボクの診察の順番が回ってきて診察室に入り、問診を受けて、カルテに入力を始めます。
おじいちゃん先生はマイクに向かってしゃべるんですが、若者のようにハキハキと声を張るわけではありません。
先生「火曜日の夜から頭痛が出始めた」
画面「火曜日の夜がテントを建てた」
先生「今朝、目覚めても続いている」
画面「今朝、逃げ足だけが続いている」
音声認識がうまく行かず、間違えるたびに取り消しボタンを押して、再度、先生はマイクに向かってしゃべります。
何度か繰り返して、やっと入力が終わることもあるんですが、何度やってもうまく行かない場合はナースを呼び寄せて、その部分をキーボード入力してもらいます。
先生「頭の右の後ろが痛い」
画面「あなたの右の城が大きい」
もう全部、ナースにキーボード入力してもらえば早いのに……。
でも、ナースも他の仕事で忙しいのです。
ボクはそのやり取りを見ながら、笑いをこらえるのに必死です。
病気でキツイのに、それどころでは無いくらい笑いを我慢して体がピクピクしてました。
いや〜、病院経験豊富なボクですが、あんなに楽しい診察は他に無かったな〜。
日本はどんどん少子高齢化社会になります。
音声入力装置は、高齢者の音声にカスタマイズされたモノを作るべきだとつくづく感じました。
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