君たちはどう生きるか
1937年に吉野源三郎が発表した、「君たちはどう生きるか」が2017年に漫画化されて、大ブームになりました。
遅ればせながら、ボクも読んだので、読書感想文を書きます。
ボクが読んだのは電子書籍(AmazonのKindle)版です。
漫画なので非常に読みやすいですが、漫画部分と小説部分に分かれています。
大半は漫画ですが、間にいくつか、小説部分が差し込まれており、これが意外と長いので、完全な漫画を期待していた人にはキツいかもしれませんが、この部分には非常に大切なことが書かれているので、それを読まないと買った意味はありません。
痛み
読書感想文と言っても、事細かに書いてしまうとネタばれになってしまうので、たったひとつだけ書きます。
それは人間の痛みについて。
人間の身体って、うまくできていて、異常があると、痛みを感じるようにできています。
胃が痛ければ胃に異常があります。
刃物で切れば血が出て痛みを感じます。
もし、人間の身体が痛みを感じなければ幸せか。
いや、痛みを感じなければ、人間は異常に気付かないんです。
痛みとは異常を知らせるシグナルであり、それが命を守ることにつながります。
そして、この痛みのシステムは、身体だけでは無く、心も同じ。
心に痛みがある状態、不安や恐怖、後悔などは、その人の体験が異常であることを知らせてくれているわけです。
だから、もし、そう言った精神状態にあるのであれば、環境を変える必要があります。
例えば、誰かをいじめてしまって後悔の念にかられている。
それは、つまりはいじめることが間違っていると言う信号です。
誰かとの関係において不安を感じるなら、それは、関係を改善する必要があると言うことです。
人が心の生き物であり、その心が正常に働くのであれば、その異常を改善するための行動ができるんですね。
誰でも過ちを犯す。
それが人間。
過ちを犯すことを防ぐことはもちろん大事だけれど、犯してしまった過ちをどう改善するか。
そのために大切なのは、自分の過ちを認めること。
人間はこれが苦手。
でも、心の中ではきちんとわかっている。
心の中の良心と他人の目との戦い。
そこをどう勝ち抜くか。
心の痛みがあり、自分で意思決定できるから治療できる。
それが人間です。
多くの人が悩むのは、良心を持っているからであり、あとは良心に従って次に進めるか。
ボクも不安と戦う日々ですが、こうやって生きながらえています。
もし、不安で生きるのがツラい人がいたら、誰かに相談しましょう。
人間は心の痛みがわかるので、きっと相談に乗ってくれるでしょう。
身近にそんな人がいなければ、Twitterでボクに声を掛けてくれてもいいんですよ。
ボクもまた悩みながら生きている人間のひとりですからね。
なんだか変な読書感想文になっちゃいました。