携帯電話の世界
2007年にスティーブ・ジョブズがiPhoneを発表して10年。
世界はスマートフォン前とスマートフォン後とで変わってしまいました。
スマートフォン前の世界は携帯電話の世界。
確かに、携帯電話が普及する前後でも世界は変わりました。
ボクが社会人になった頃はギリギリで携帯電話が無い最後の時代でした。
入社当時はポケベルを使ってましたから。
その後、携帯電話が普及しましたが、まだ通話のみ。
画面も白黒。
で、少しずつ進化し、携帯電話にカラー画面が登場した時に、ボクは飛びつきました。
ただ、そのときはまだ、画面がカラーと言うだけ。
その後に、ネット接続できるようになりました。
それでも、ろくなネットサービスは無く、せいぜい、音楽をダウンロードしたり、ゲームアプリをダウンロードしたりする程度。
で、そんな中で2007年のiPhoneの登場です。
携帯電話からパソコンへ
iPhoneは携帯電話と言うよりもパソコンです。
昔からパソコンはありましたが、家族や職場で共有することが多く、厳密に言えば、パーソナルなコンピュータとは言いにくかったんですよね。
でもiPhoneはまさにパソコン。個人個人で使いますからね。
しかも最初からネット接続を前提に設計されています。
- いつでもネットワークにつながる
- どこでもネットワークにつながる
- 誰でもネットワークにつながる
この3つを同時に満たしたホントの意味でのパソコンが地球の歴史上で、ついに登場したんですよね。
だから世界が変わりました。
世界はスマートフォン一色になりました。
以前の携帯電話とスマートフォンと比べる人が多いですが、そもそも比べることに意味は無く、まったく別の機械なのです。
携帯電話はあくまでも電話機。
スマートフォンはパソコン。
Airbnb
Airbnb(エアビーアンドビー)を知ってますよね。
自宅の部屋が空いていたら、そこを宿泊場所として提供するサービス。
いつでもどこでも誰でもがネットにつながることで実用的になりました。
従来は決まった宿泊施設に限定されていたのが、Airbnbによって誰もが宿泊場所を提供して収益を得られるようになりました。
手元のスマホで簡単に探せるようになったからこそ実現したわけです。
泊める方の人も止まる方の人もメリットを享受できます。
Uber
Uber(ウーバー)もそうですよね。
手元のスマホで簡単にタクシーを呼び出せます。
従来のように自宅やホテルや会社と言った場所に縛られることも無くなりました。
タクシー側にもビジネスチャンスが増え、乗客側にも利便性が増え、これまたみんなにメリットが発生しています。
他のビジネスチャンス
クロネコヤマトが荷物の数の増大で苦しんでいるニュース。
これまた、スマホで解決できそうです。
Airbnbの宅配版ですね。
例えば浦和から東京へクルマで行く用事がある人。
その人がスマホアプリをチェックすると、浦和から東京へ荷物を運びたい人が見つかります。
そこで、クルマで移動する人が、ついでに浦和で荷物を預かって東京に届ける。
本業のクロネコヤマトと違って、あくまでもついでの儲けなのでコストは安くできます。
運んでもらう人にも、運ぶ人にもメリットがありますね。
しかも、宅配業者に集中する荷物の軽減にもなります。
規制
ここに書いたサービスが本格的に普及するには規制緩和が必要です。
いつの時代にも、新しいサービスが登場すると、それに抵抗する勢力がいます。
古い産業で既得権益にしがみつく人たち。
それを保護すれば、いつまでも生活は便利になりません。
上にいくつか書いた新サービスは、サービスを提供する側にも、サービスを受ける側にもメリットがある、いわゆる、ホントの意味でのWin-Winの関係です。
規制産業は、必ずどちらかが不利益を被ります。
サービスの善し悪しでは無く、規制によって保護されている企業、つまり甘やかされた企業は、いずれ滅びる運命です。
どのみち個人がネットにつながる世界は避けられないので、いつまでも既得権益にしがみついて滅びるのを待つよりも、積極的に活用する方が、みんなが幸せになれる。
不動産業界にいるボクは、つくづくそう思うのでした。
未だに日本の不動産業界では、FAXで資料のやり取りをするのがスタンダードなんです。
まったく、どこの原始国家なのやら。