阪神大震災
ボクは阪神大震災の被災者です。
発生時、兵庫県宝塚市に住んでいました。
周囲の住宅がことごとくがれきの山となり、高架道路が落ち、ビルが倒れ、とにかくめちゃくちゃでした。
その光景はいまでも忘れません。
忘れませんが、それが資料として残っているかと言えば、限られるんですよねえ。
なぜなら、発生したのは1995年。
携帯電話は普及前ですし、当然ながら、カメラ付き携帯電話なんてありません。
ボクも震災時の写真を持っていますが、当時のフィルムカメラで撮影した数枚だけです。
そうです。
フィルムカメラは現像が高価なので、何でもかんでも撮影するコトはできませんでした。
なので、阪神大震災の写真や映像と言えば、多くがマスコミによるモノなんですよね。
東日本大震災
一方、東日本大震災が起こったのは2011年。
スマートフォンが行き渡り、Twitterも一般的。
なので、一般人による膨大な数の写真・映像が残っているのです。
これが、阪神大震災と東日本大震災の違い。
今後、技術が進歩し、コストが下がれば、さらに資料としての画像・映像が蓄積されるでしょう。
知っている人も多いと思いますが、現在は至るところに監視カメラがあります。
しかし、その記録映像は、古いモノから削除されます。
記録メディアのコストがかかるからです。
コストが下がれば、半永久的に映像を残すコトができるようになります。
記録映像としての価値が飛躍的に上がりますし、犯罪抑止、犯罪解決にもつながります。
ボクが経験した阪神大震災は遠い記憶になってしまいました。
あのときの恐ろしい風景を、後世の人に見てもらいたくても、限られた資料しか見るコトができない。
そんな思いがいまでもあるのです。