音楽
芸術の評価ってホント、デタラメだと思うんですよね〜。
例えば、音楽のランキング。
オリコンランキングなんて言いますよね。
世の中的には、ランキング1位の曲は名曲なんだそうです。
まあ最近は音楽CDに握手券を付けたら1位になれるので、順位の意味合いなんて薄まっていると言いますが、では、握手券なんて付けないで1位になった音楽は名曲なんでしょうか。
ボクは違うと思うんですよね。
だって、順位なんて相対的なモノでしょ?
だけど芸術の善し悪しは相対では無く絶対で語られるべきじゃないですか?
わかりやすい話をしましょう。
例えば、2016年1月に1位を獲ったAと言う曲。
2016年2月に1位を獲ったBと言う曲。
2016年3月に1位を獲ったCと言う曲。
2016年4月に1位を獲ったDと言う曲。
2016年5月に1位を獲ったEと言う曲。
世の中的には、AもBもCもDもEも名曲だと語られます。
でも。
じゃあ、もし、たまたまAとBとCとDとEが同時に発売されていたとしたらどうでしょうか?
1位というのは相対評価なので、同時に5曲全部が1位になることはありません。
Aが1位になったら、その他の4曲は1位には絶対になれないわけです。
つまり、1位になれたのは、たまたま他の曲と違うタイミングだったからとも言えます。
実際、オリコンで1位を獲るために、人気アーティストの曲とはあえて発売日をずらす戦略を採る曲もあるようです。
順位と言うのは、その曲の実力とは関係なく、他の曲に影響されるんです。
例えば、仮に、曲の善し悪しをスコアで表せるとしましょう。
A=100点
B=100点
C=100点
D=100点
E=100点
だとすると、ホントなら、この5曲は同率1位なんです。
しかし、実際は同時1位は無いため、どれか1曲が1位になります。
ランキングの順位なんて、曲の善し悪しとは何の関係も無いと言う話です。
絵画
正確な金額は忘れたんですが、ある絵画オークションでこんな話がありました。
ある絵画が出品されたんですが、特段、興味を示す人も少なく、非常に安い値段に落ち着きました。
ところが、後になって、その絵画が、ものすごく有名な画家の作品であることが判明しました。
そこで、あらためてその作品をオークションに出すと、またたく間に数億円に跳ね上がったそうです。
ね。
人間の芸術に対する観察眼ってデタラメでしょ?
だって、画家の名前が判明する前も後も、まったく同じ絵ですよ。
なのに、名前が判明しただけで、価格が跳ね上がる。
つまり、その絵が持つ表現力や技術など、いわゆる絵画の本質なんて誰も見ていないわけです。
見た人たちの目は節穴なんです。
絵画の世界。
それはデタラメな評価が行き交う世界。
いや、別に、絵画だけじゃ無いんですよ。
さっきも書いた音楽もそう。
善し悪しは売れたかどうかのランキングの順位で判断される。
世の中の芸術の大半はそうなんですよ。
あ、忘れていました。
芸術だけじゃなく、人間もそうなんですよね。
どんな職業か、年収はいくらか、どこの出身か、そんなことばかりが重視され、肝心の人間の本質なんて評価されない。
ホントの心を感じ取ることも無く、薄い人間関係をギリギリ保ちながら生きる人たち。
芸術の本質を見ることも無く、商業的な業績だけで知ったかぶりの評価をする人たち。
そんなデタラメな世の中で、それでもその世の中に何とか合わせて生きようとする人たち。
切ないですねえ。