笑いは頭脳だ!
笑いを起こせる人は頭が良い。
それに異論はありません。
ただ、困ったことに、世の中には、
- まぐれの笑い
- 計算された笑い
があります。
ボクは後者が大好きです。
では、前者は何か。
その代表的なモノが「ギャグ」です。
売れっ子のお笑い芸人はたくさんいますが、その中で、ギャグがヒットしたタイプ。
例えば、たまたま、
「ほ〜ほけきょ」
と言うギャグが当たったら、それを何年も使い続ける。
「中途半端な」
「そんなの関係ねえ」
「ダメよ〜ダメダメ」
など、ヒットしたギャグは無数にあります。
ボクも1回目は好きなんです。
そんなの関係ねえ、を初めて見たときは笑いました。
でも、それで終わり。
また同じことをやられても面白くも何ともありません。
やることがわかっていることをやる。
実にツマラナイです。
しかし、ギャグがたまたま当たって売れたお笑い芸人は、ギャグがたまたま当たっから売れているだけであって、まぐれなわけです。
だからギャグが無いと全然面白くないですし、ギャグも2回目以降は面白くない。
毎回生み出す
ボクが好きなのは、たまたま当たったギャグではなく、計算されたお笑い。
つまり、こう言えば人が笑うと言うことをわかって、それを発信する人。
長く第一線で売れているお笑い芸人に共通するのは、ギャグを持たないことです。
ダウンタウン、とんねるず、さまぁ〜ず、爆笑問題。
もちろん、彼らもギャグ的なフレーズを使う機会はゼロでは無いですが、そもそも彼らはギャグの面白さで売れたわけではありません。
その場でその場で頭を働かせてその都度、面白い発言をする能力に長けているんですね。
ボクは大阪生まれなので、松本人志の若い頃からを見ていますが、彼のアドリブ力はすごいな、と。
その場でその場でとにかく最適解に近いお笑いを生み出します。
アントニオ猪木のあごにキャスターが付いている話は忘れられないですね。
アントニオ猪木を移動させるときは、あごにキャスター(車輪)が付いているので、足を持ち上げれば運び易い、と。
当然、その話はその場で非常に受けていたんですが、でも次の日には全く別の現場で全く別の話をする。
ギャグ芸人なら次の日も同じギャグをやるわけです。やることはわかりきっているわけです。
一流のお笑い芸人は、次はどんな面白いことを言うのだろう、どんな笑いを生むのだろう、そんな期待を持たせます。
だからまた次も見たくなります。
ギャグ芸人は期待されたことを期待通りにやるだけ。
1回目以外は何も生み出しません。
しかもたまたま当たったギャグであって、お笑いの才能で当たったわけではないので、そのギャグが飽きられても次の笑いを生み出せない。
こうやってギャグの一発屋芸人は消えて行くわけです。
生き残るお笑い芸人はギャグに頼らない。見た目にも頼らない。
毎回異なることで笑わせます。
毎回異なる、つまり変化ですね。
生物が生き残る条件、知ってますか?
強い生物が生き残るのではありません。
変化に対応できる生物が生き残るのです。
ダーウィンの進化論に通じる話は、お笑い界にもビジネス界にも生きてくるのです。