ミミズバーガーの噂
昔、昭和の時代だったか、平成の時代だったか、ハンバーガー店の肉にはミミズが使われていると言う噂が流れたコトがありました。
世の中には、噂を信じる人がいるのは、いまも昔も同じ。
いまならSNS上のデマを信じるのと同じですね。
ある程度は常識的に考えられる
考えてみましょう。
ハンバーガー店がわざわざミミズを使う理由があるでしょうか。
世界中で主に牛肉が使われるハンバーグ。
つまり、世界で大規模に牛肉の生産・流通・加工体制ができあがっているわけです。
その中で、ミミズを使うと、価格は高くなります。
ミミズを生育する手間やコストを考えればわかりますよね。
さらに味も落ちます。
人類の長い歴史の中で、牛肉が好まれるようになったのは、その手間とコストと味が最適化されているからです。
もしミミズの方がそれらの点で優れているのなら当然、世界中で使われるハズですからね。
実際はそうでは無いのです。
手間、コスト、味の面でミミズを使うメリットが無いのです。
だから、ハンバーガー店はわざわざそんなコトはしません。
現代社会でもSNSのデマをカンタンに信じる人がいます。
例えば、ワクチンを打った直後に体調が悪くなった、だからワクチンが悪い、と断定してしまう人。
ボクが、朝食にご飯を食べた直後に倒れたら、それはご飯のせいでしょうか。
いやいや、可能性はいくつもあります。
ご飯のせいかも知れないし、たまたまその時に心臓発作が来たのかも知れない。
つまり、その段階では、どれも可能性であって断定はできないのです。
ワクチンも同じ。
可能性のひとつであって断定はできないのです。
なのに、世の中には、相関関係と因果関係の違いがわからない人がたくさんいます。
違いがわからないため、誤った判断をするのです。
誤った判断をするから、ホントの意味での命の安全を守れないわけです。
目先の現象に囚われるのでは無く、きちんと科学的に検証するコト。
これが安全のために必要です。
ワクチンを非難するコトは悪いコトではありませんが、科学的に非難している人があまりにも少ない。
ワクチンを打ったら体調が悪くなったからワクチンが悪い、と言う頭の悪い判断をしてしまう人が多いのです。
繰り返しますが、事実に基づかない判断をして間違った手段をとると、かえって安全を脅かします。
因果関係と相関関係の違いをきちんと理解するコト。
科学的に論証するコト。
かつてのミミズバーガーから、いまも変わっていないのが残念です。