都道府県間の人口移動
毎月1日現在の都道府県間の人口移動の統計データがあるんですが、10月1日で、東京都が4ヶ月連続の転出となったようです。
東京と言えば、ずっと人口の流入が続いていて、今年はついに1400万人を突破したと言うニュースも流れました。
人口の一極集中が続いていたんですね。
そんな東京がここ直近4ヶ月連続で流出。
新型コロナウイルスの影響だと思われる異変が起こっているようです。
そこで、今年の1月から10月までの10ヶ月の、都道府県間の人口移動を表にしてみました。
データはここから取得して、加工しました。
人口移動データ
加工したデータがこれです。
右端の3列は、
- 1月から10月
- 1月から6月(今年前半)
- 7月から10月(今年後半)
です。
靑地が転入超過、赤地が転出超過です。
1月から6月までの数値を見れば、それまでの日本の傾向がわかります。
大半の地域から流出して、東京、神奈川、千葉、埼玉などに流入しています。
関東以外で一貫して転入超過なのは大阪と福岡だけですね。
ちなみに、勘違いしないで欲しいのは、大阪は転入超過ですが、それは他の都道府県から流入していると言う意味です。
大阪も人口は長期的には減少傾向です。
人口増減に関しては、こちらの2-2表を引用します。
人口の増減と、他の都道府県からの転入転出とは別の話だと言うコトですね。
恐らく、東京、神奈川、千葉、埼玉は全国から人を集めていて、大阪は近畿の周辺から人を集めていると類推できます。
福岡は九州の他県から流入しているのでしょう。
最初の表の7月以降になると、傾向が変わったのに気付きます。
まさに新型コロナウイルスの影響ですね。
東京からの転出超過です。
ただし、東京からは転出超過ですが、神奈川、千葉、埼玉は引き続き転入超過です。
東京からいきなり遠方へ移住する人は少ないでしょうから、恐らく、東京を出て、神奈川、千葉、埼玉などの隣接県に移住したと考えるのが自然です。
数値の大きさを見れば、神奈川、千葉、埼玉、大阪、福岡などの人口の多い府県が大きな転入超過なので、必ずしも田舎に移住している人が多いとは言えなさそうですね。
くれぐれも繰り返しますが、最初の表は、あくまでも都道府県間の人口移動の数値です。
それによって他の道府県から東京への転入超過が止まったコトがわかるだけです。
人口の増減ではありません。
人口の増減には、転出入以外に、出生や死亡などの数値もカウントする必要があります。
実際、東京との人口はどうなったんでしょうか?
ここです。
東京からは他の道府県へ転出超過が続いていますが、人口も減っているようです。
感染と言う観点からは、人口密度の低いエリアへ脱出する方が、感染する可能性はもちろん下がりますね。
ただし、単純に人口ではくくれません。
なぜなら、感染は家庭内に限らないからです。
人口は減っても、都内への通勤が多ければ、その経路や職場での感染も起こり得ます。
ボクはざっくりと計算したくなるんですよね。
1日あたりの新規感染者数が2000人とします。
日本の人口を1億2000万人とします。
すると、10年後の累計感染者数は、
2000人 × 365日 × 10年 = 730万人
つまり、毎日、2000人ずつ感染が続けば、10年後には日本の6%に到達します。
あれ?
10年間の全感染者数を合計しても人口の6%ですか。
意外と少ないですね。
もちろん、それまでに大半の人は治っています。
マスコミの煽り報道に踊らされず、冷静に数値を見て行動したいところです。