スピード違反
法律を守る話をするときに、法律を守るかどうかに主眼を置く人が大半だと思いますが、もっと本質的な話をするのが大切だと思うんですよね。
と書いてもわかりにくいので、具体的に書きますね。
例えば、ある住宅街の道路で、自動車の速度制限が時速30キロメートルだとしましょう。
そこを時速35キロメートルで走って警察に捕まったとします。
たったの5キロメートル超過で、と思う人もいるでしょう。
逆に、5キロメートル超過も違反は違反、と思う人もいるでしょう。
法律以上に大切なコト
では仮に、法改正があって、そこでの速度制限が時速40キロメートルになったとします。
すると、時速35キロメートルで走った人は、この法律の下では捕まりません。
それどころか、時速40キロメートルで走っても捕まらないのです。
でも、よく考えてみてください。
法改正前でも後でも、時速35キロメートルで走るリスクは同じですね。
当たり前の話ですが、住宅街において、スピードを上げるほどリスクも上がります。
つまり、誰かの命を奪ってしまう可能性は上がるのです。
法律を守っているから問題は無い、と言う発想は形式論ですね。
一方、法律とは別で、より速度を落とすほど、事故のリスクは減らせる、と言う発想が本質論。
目的は事故を防ぐコトであり、本質は手段のひとつに過ぎません。
法律を守っているかどうかと言う形式でしか考えられない人は、事故のリスクに考えが行きません。
法律がどうであれ、時速30キロメートルから時速35キロメートルに上げれば事故のリスクが高まると考えられる人は、物事の本質を考えられる人です。
そもそも論ですが、法律が必ずしも正しいとは限りません。
もちろん法治国家なので、法律を守る必要はありますが、その守るべき法律が必ずしも正しいとは限らないと言う意識は必要です。
だから毎年のように法改正が行われるのです。
法律さえ守っているから問題無い、では、手段に従っているだけで、目的を考えられていません。
法律上は問題無いけど、念のために速度を落としておこう、と考えられるかどうか。
もちろん、危険性の無い場所でムダに速度を落とす必要も無いわけです。
そこを臨機応変に対応できるか。
あなたはどうですか?