iPhone Xに目を奪われる
今日は、iPhone Xの発売日。
iPhone登場から10周年で、大幅なモデルチェンジを果たした同機に目を奪われる人も多いでしょう。
ボクも予約済みなので、いずれ手に入れることになります。
しかし、ボクはAppleファンでもありませんし、スマートフォンは単なる便利な道具。
多くのスマートフォンを使ってきた中でiPhoneが一番便利だと感じるのでiPhoneを使っているだけ。
だから、iPhone Xの変化よりも、スマートフォンとしての利便性が気になるのです。
そして、今年のiPhone Xの発表で気になったのが、Apple Payに関すること。
Apple Payは2016年から日本で始まったんですが、1年経っても進化していません。
すでにApple Payを使っている人を前提に書きますが、iPhoneでは日本独自のSuicaを使うことができます。
そして、iPhoneとSuicaは非常に密な連携をとるように設計されています。
しかし、問題はそこからです。
1年経ったいまでも、iPhoneはSuica以外の電子マネーとは非常に連携が薄いのです。
Suicaに関しては、iPhoneで定期券の購入までもが可能ですし、今回のiPhone Xに乗り換える場合も、移行が簡単です。
新しいiPhoneを買っても、わざわざ新しいiPhoneにSuicaを登録し直すまでも無く、自動的に登場します。
これはおそらく、iCloudにSuicaのデータを保存して新しいiPhoneでそれを読み込む仕組みだと思われます。
クラウド上にデータを預ける仕組みによって操作を簡便化しています。
電子マネーの移動
しかし、Suica以外のカード類に関してはそうは行きません。
新しいiPhoneを買ったら、1枚1枚、カードを登録し直す必要があるんです。
これはつまり、カード情報をクラウドに保管していないことを意味します。
旧端末と新端末とでは別の端末なので、新端末には1枚1枚の再登録が必要。
言い換えれば、クレジットカード情報をクラウド上(ネット上)に載せないと言う意味で安全だと言えるわけです。
安全だけど機種変更に際しては不便なんですね。
Suicaに関してはSuicaそのモノはクレジットカードではないため、クラウドに載せても危険性はそんなに無いとの判断でしょう。
では、Suica以外の電子マネーはどうでしょうか。
iPhoneとSuicaを連携させるためにiPhoneにはFeliCaが内蔵されましたが、FeliCaが載っているのであれば、他の電子マネーとも連携できるはずです、ハードウェア的には。
しかし、現時点では、iPhoneではEdyもnanacoもWAONも使えません。
電子マネーとしてFeliCa経由で使えるのはSuicaのみ。
他社の電子マネーを使う場合は、FeliCaでは無くバーコードやQRコードを使います。
バーコードやQRコードを使うってコトは、単に画面にコードを表示するだけなので、FeliCaなんて必要無いわけですよね。
ハード的には一昔前のシステムです。
つまり、現時点ではiPhoneはSuica以外に関しては、事実上は連携していません。
Suica以外の電子マネーはApple Payに載っていないわけです。
その状態が1年間続きました。
今年、Apple Payの新しい進展があるかと期待しましたが、何も無し。
もちろん、クラウドを介した便利な電子マネーシステムとApple Payを連携させるには、Appleは電子マネー各社と連携する必要があり、非常に複雑なシステム構築を迫られます。
カンタンには行かないでしょう。
そもそもボクは電子マネーの規格が乱立することには反対です。
しかし、すでに乱立してしまった規格がある以上、できるだけ便利な環境を提供するのがベンダーの使命。
少なくとも日本においては、Suica以外に、Edy、nanaco、WAON、PASMOはメジャー規格なので、デフォルトでiPhoneは対応して欲しいモノです。
そして、TポイントやポンタなどのポイントカードのFeliCa対応にも期待します。
現時点では、ファミマでもローソンでもiPhoneのアプリを起動してバーコードをレジの端末で読み込んでもらっています。面倒です。
はたして、進化の止まっているように見えるApple Pay。
この先、日本で使いやすくなるのでしょうか。
iPhone Xも気になりますが、そちらはもっと気になるのです。