接触確認アプリ
厚生労働省がリリースした新型コロナウイルス接触確認アプリ、COCOA。
ボクは、いち早くインストールして、日々、使っています。
まあ、ここまでは問題無し。
このCOCOAに関しては、間違った知識を持った人がたくさんいるんですよねえ。
位置情報と言う個人情報を政府に把握されるのはイヤだ!
と言っている人たち。
このアプリは、ユーザー同士のスマホが通信して接触したかどうかを判断するのであって、位置で判断しているのではありません。
なので、政府が個人の位置情報を把握できません。
にも関わらず、位置情報を補足されると言う間違った知識を持ったために、普及がなかなか進みません。
その結果、接触確認の精度を下げているわけです。
インストールしても個人情報のリスクが高まるわけでは無いのに、そう思い込んで、インストールせず、接触確認できず、そちらのリスクを上げているわけです。
ありもしないデメリットをあると思い込んでリスクを上げている。
何のこっちゃ。
ボクはこのブログで何度も言って来ましたが、間違った知識を持つと、その間違った知識に基づいて間違った判断をして、結果として、リスクを上げてしまう。
残念ですよね。
COCOAに関しては、ソースコードが公開されたので、どうしても疑わしいと思う人は、コードを解析してみてはどうでしょうか。
iPhoneのシステムであるiOSは、今日の最新バージョンで、接触確認機能が搭載されたので、接触履歴を確認するだけなら、COCOAをインストールしなくても良くなりました。
Androidも同様の機能が搭載されるようです。
これで、COCOAをインストールしなくても、接触確認機能が搭載されてしまったわけですが、繰り返し言います。
位置情報は取られないので、安心しましょう。
ただし、自分が感染判明したときの登録にはCOCOAが必要なので、やはりインストールしておくコトをオススメします。
個人情報と安全性
一方で、ボクがここに書きたいコトがひとつあります。
それは、個人情報を守るコトと引き換えに失われるモノもある、と言うコトです。
例えば、さっきから書いているように、COCOAと言うアプリは、ユーザー同士の接触の履歴は取得するコトは可能ですが、個人情報を守るために、位置情報はわかりません。
個人情報を守るために位置情報を取得しない。
これには、メリットもありますが、デメリットもあるんです。
逆を書いてみますね。
個人情報は犠牲になるが位置情報を取得する。
こうすると、もし、感染が判明した場合に、位置情報を追跡するコトが可能になります。
つまり、どの経路で感染したのかが容易に把握できるようになります。
ボクが言いたいのは、個人情報が、この世で最も大切かどうか、と言うコトなんです。
ボクは個人情報よりも命の方が大事だと思っています。
なので、個人情報を守るコトで命の危険が高まるのであれば、個人情報を明らかにするコトで命を守る方がずっと良いと思っています。
そう言う意味では、COCOAが位置情報を把握する(つまり厚生労働省が位置情報を把握する)のは、むしろ良いコトなんじゃないかと思っています。
もっと別のわかりやすい例えをしましょうか。
例えば、大ケガをして出血多量。
輸血をしなければ命が助からない。
そんな患者が、
「血液型は個人情報なので教えない!調べないでくれ!」
と言って、命を落としました。
こんな個人情報保護って意味があるでしょうか。
これまでに何度も書いて来ました。
手段と目的の混同。
個人情報保護は、それ自体は目的ではありません。
安全と言う目的のための手段なのです。
なのに、個人情報保護そのものを目的化してしまい、その結果、命を落とすってマヌケだと思いませんか?
COCOAの目的は命を守るコト。
にも関わらず、個人情報を取られるのがイヤだと言って、命のリスクを高めてしまうのは、どうかと思うんですよねえ。
だから、ボクは、命を守る「手段」としての個人情報開示は構わないと思うんですよね。