非天マザー by B-CHAN

iPhoneの使い方、IT、金融、経済、不動産、保険、ビジネス、音楽、映画、ニュース、自己啓発などを語ります。

Appleの次の革新はまだまだ来ない

1984年と2007年

 

 

Appleの革新性に関して、すっかり忘れてしまっている人が多いので、ここでおさらいしておこうと思います。

 

Appleが世に放ってヒットさせた製品はいくつかありますが、世界中の人に多大なる影響を今も与え続けている製品を出したのは2回です。

 

ひとつ目は、1984年のMacintosh。

今ではMacと呼ぶコトが多いですね。

それまでにAppleはAppleIIと言うパソコンを出してヒットさせましたが、Macintoshでは、マウスを使って、グラフィカルな画面を操作すると言う意味で世界初のコンシューマ向けパソコンでした。

言うまでも無く、マウス(あるいは類似する機器)を使ってグラフィカルなウインドウ画面を操作するのは、2020年の現在でも世界中のパソコンで主流です。

パソコンとしての台数シェアはMicrosoftのWindowsを搭載したパソコンが圧倒的ですが、世界初と言う意味でMacintoshの影響は今でも続いています。

ここで重要なのは、それが技術論では無い、と言う点です。

実は、マウスを使ってグラフィカルユーザーインターフェースを扱うと言うのは、当時、すでにゼロックスの研究所に存在しました。

しかし、あくまでも研究所レベル。

Appleの功績は、それを市販化し、コンシューマが日常的に扱えるようにしたと言うコトです。

つまり、Appleは、新技術で革新を起こしたのでは無く、新しい環境、操作性を世に放ったと言う意味で、革新を起こしたのです。

 

それから23年後の2007年がふたつ目。

Appleは、iPhoneを登場させました。

iPhoneは、携帯電話と音楽プレーヤーとインターネットを融合させた機器として紹介されました。

こう書いた時点でわかるように、携帯電話は既存の機器、音楽プレーヤーも既存の機器、インターネットも既存のインフラ。

つまり、どれも既に存在したのです。

iPhoneのすごさはそれを融合して直感的な操作性で扱えるようにして、多くのユーザーがそれまでとは全く別次元の体験ができるようにしたコトです。

それまでの携帯電話では、操作をするのに、説明書を読む必要性が高かったんですが、iPhoneでは、その必要性が低く、明らかにわかりやすく使いやすかったんですね。

だからこそ、多くの人に受け入れられ、だからこそ、競合がたくさん登場したわけです。

使いにくくて誰も使いたくないようなモノならばヒットしませんからね。

ここでも言えるのは、さっきのMacと同じです。

Appleは、新技術で革新を起こしたのでは無く、新しい操作性、環境を提供するコトで革新を起こしたわけです。

 

Appleがこれまでに起こした2度の大きな革新は技術革新では無く、環境革新、操作性革新です。

 

2001年のiPodも革新だと言いたい人もいるかも知れませんが、現在はすでにほぼ消滅しましたし、あくまでも音楽プレーヤーと言うジャンルの中でのヒットであり、今でも世界中の至る所にあるパソコンやスマートフォンの原型と言う意味でのMacやiPhoneの影響度とは全然違います。

 

 

革新が起こらない

 

 

スティーブ・ジョブズが亡くなって9年近くが経過し、Appleに革新性が見られなくなったと言う人は多いです。

Appleよりもむしろ、他社のAndroid製品の方が革新的であると言う意見も多いです。

確かに、Androidでは、処理速度が速いプロセッサ、光学ズームカメラ、大きなメモリ、折りたたみ画面、ノッチの無いカメラなど、iPhoneより優れた技術が多く見られます。

しかし、ここまで書いたコトを振り返ればわかるように、それらは技術面での革新なんですよね。

Macintoshの出現は、世の中のパソコンをマウスによるグラフィカルユーザーインターフェースに変えてしまいました。

iPhoneの出現は、世の中のパーソナルデバイスをスマートフォンに変えてしまいました。

 

それ以降の、iPhoneゆあAndroid機の進化は、すべて技術革新です。

つまりスペックアップ。

世の中の様式を全然変えていません。

つまり、初代iPhone登場以降のすべてのiPhoneもAndroidも、初代iPhoneのような革新を起こしていないわけです。

 

最近のAppleには革新性が見られない。そしてそれはAndroidその他を含めたすべてに当てはまります。

 

Appleが見せた過去2度の大きな革新はいずれも技術革新では無いからです。

Appleの2度の革新は人の行動様式の変革。

そして、それが起こったのが、1984年と2007年。

最初の革新から2度目の革新まで23年かかっています。

iPhoneが登場してから、まだ13年。

つまり、単なる技術革新(スペックアップ)は今後も毎年のように現れると思いますが、人々の行動様式・環境を変えてしまう革新は、ボクがあと10年くらいは起こらないんじゃないかと思っています。

 

革新って、そんなにポンポン起こるコトでは無く、めったに起こらない。

 

例えば、初期の自動車が登場してから現在に至るまで100年くらい経過していますが、その間の進化と言えば、乗り心地、スピード、静粛性、安全性などです。

一方、4つのタイヤを転がして地面を這い回る、と言う様式は、100年間、変わっていません。

要は、最初の自動車が登場したときが人々の生活を激変させた革新だとすれんば、それ以来、一度も革新が起きていないわけです。

 

革新的と呼ばれるAppleですら、最初の革新から2度目の革新まで23年。

そう考えれば、今のAppleに革新性が無くなったと言うより、まだ次の革新まで少なくとも10年早いと考えられる気がするんですよね。