保険は必要
日本人は保険が大好きな国民で、1世帯あたり、毎月、5万円の保険料を払っていると言われています。
要は、毎月5万円のローンを組んでいるようなモノですね。
そんなに高額な買い物をしているにも関わらず、保険の内容を正確に理解している人は非常に少ないんですよね。
親戚や友人が保険の営業なので、勧められるままに契約した、そんなパターンが多いんです。
保険の営業って離職率が高いんですよ。
なぜなら固定給では無いからです。
契約が獲得できなければ収入は無し。
交通費などの各種経費は自己負担。
要は、保険営業は、サラリーマンでは無く、自営業なんです。
売れないリスクも、経費のリスクも、自分が負っているんです。
起業と同じですね。
起業しても数年後には大半が廃業するのと同じで、保険営業の離職率も高いわけです。
そんな中で、優秀な成績を収める人もいます。
かばんをハンカチの上に置く話は有名ですね。
保険に限らず。
保険営業なのに保険に入っていない
どんな営業でもそうですが、成績をアップしたいために、ウソをついてでも売りまくる。
そんな人もいます。
一方で、押しが弱くて売れない人もいます。
ボクは銀行員時代に数多くの飛び込み営業をしました。
保険営業時代にも数多くの営業をしました。
銀行員時代に飛び込んで、新規のお客さんになってくれた多くの人から、ボクは感謝をされたのを覚えています。
つまり、無理矢理買わされて不快、なのでは無く、買って良かった、と思われたわけです。
理由はカンタンで、お客さんにとって、とにかくメリットがあること、利益があること。
それを貫いたからです。
ただし、銀行員のときはボクはサラリーマンでした。
売れても売れなくても給料はもらえるのです。
しかし、保険営業の時代は違いました。
売れなければ収入はゼロ。
交通費などの経費を考えれば赤字です。
働けば働くほどおカネが減っていく。
大変な仕事です。
ボクは性格的には押しが強い方ではありません。
弱いわけでもありません。
ただ、無理に、強引に契約させるのはイヤだったんです。
当時30歳。独身。
そんなボクが選んだ戦略が、
「私は生命保険に入っていないんです。」
と正直に言ってしまうことでした。
実際、ボクは生命保険に入らずに生命保険を売っていました。
これ、筋が通ってるんですよ。
生命保険の本質とは、おカネを稼いでいる家族が亡くなった際に収入が無くなって遺族の生活か困ることを防ぐことです。
ボクは独身。
つまり、ボクが死んでも、だれも生活に困らないんです。
親は自分で働き、年金ももらっています。
ボクがいなくなっても食べていけるんです。
つまり、ホントにボクは、生命保険に入る意味が無いんですね。
だから、それをお客さんに言いました。
これは、
ボクは必要の無いモノは売りません。
と言う意思表示だったのです。
逆に言えば、小さい子供がいる親は、生命保険に入る価値は十分にあります。
ただし、どんな種類を選ぶかは慎重に考える必要があります。
ここに問題があるパターンが実は非常に多いんですよ。
ボクのお客さんとなった人たちの大半はすでに保険に入っていました。
それでもボクが契約を獲れた理由は、説得力です。
さっき書いたように、独身で子供がいないのに保険を勧める営業は間違いです。
あるいは、親が子供に生命保険を掛けるのも変な話ですよね。
子供が亡くなって生活費に困る親なんていませんから。
こんなふうに考えられるかどうか。
ちゃんとつじつまが合っているかどうか。
ホントに毎月、5万円ものローンを払う価値がある商品かどうか。
ちなみに、ボクは今は保険業界では無く不動産業界にいます。
でも考え方は同じ。
例えば、早期リタイアしたい人に投資用ワンルームマンションを勧めるのは変です。
その理由は別の記事で書きますが、要は、お客さんのニーズとマッチしないモノを売るのは不信しか生みません。
もし、保険や不動産などの高額な買い物をしようとしている人や、すでにしてしまった人で不安な人は、ボクにTwitterで連絡ください。
診断くらいはします。
特に何も売りませんが。
役に立ったら、ランチ代くらいをおごってくれればOKです。
実際、そんなコンサルを受けるべき人は非常に多いんですよね。
それは、営業マン自身が知識不足、勉強不足であることが多いからです。
遺族年金や障害年金、高額療養費制度などの説明をしないで、保険の設計をする営業マン。
ボクはそんな人は信頼できません。
ボクなんて今、何の保険にも入っていませんよ。
生命保険も医療保険もガン保険も。
保険が良いか悪いかで言えば、保険とは人類最大の発明のひとつです。
すばらしいです。
ただ、それが必要かどうかは人によって全然違う。
そのことは知っておいてください。