引力
今年も、もうそろそろ終わるので、地球規模の話でも書いてみます。
地球上で体重を量ると、場所によって体重が違うって知ってましたか?
まあ、よく考えたら、当たり前なんですけどね。
まず、すべての物体には引力があります。
万有引力の法則って言うくらいですし。
物体は、目には見えない、引っ張る力を発生させます。
これが引力です。
自動車にも、人間にも、ビルにも、地球にも、すべて引力があって、お互いに引っ張り合っています。
ただ、地球上では、他の物体に比べて地球の大きさ(重さ)が圧倒的に大きすぎるので、他の物体の引力は地球に負け、その結果、あらゆる物体が地球に引き寄せられるわけです。
つまり、地球に向かって落下するわけです。
引力は、物体の中心に近づくほど大きくなり、遠ざかるほど小さくなります。
ロケットの発射を思い出してください。
発射してから、ある程度、地球から遠ざからないと、落下してしまいますよね。
宇宙に出るには、少なくとも、地球の引力の影響を受ける距離から離れる必要があるわけです。
そこからもわかるとおり、引力は遠ざかるほど小さくなります。
地球の形
ここで知っておいてほしいのは、地球は完全な球形ではないと言うことです。
地球は、北極と南極を軸にして、自転しています。
すると、遠心力(外側へふくらむチカラ)が働くので、赤道を中央に、地球はふくらみます。
何億年もかけて、少しずつ、地球は横長に(と言うか東西方向に長く)なっています。
南北は短く、東西は長い、楕円形です。
そうなると、北極や南極は、地球の中心に近く、赤道は地球の中心から遠くなりますよね。
なので、北極や南極では、地球からの引力を強く受け、赤道上では、地球からの引力は少し弱くなります。
重力
引力と似た言葉に重力と言うのがあります。
重力は、引力と遠心力の差です。
さっき書いたように、地球は北極と南極を軸として回転しているので、赤道上では最大の遠心力がかかります。
例えば、ある地点で、引力が100だとして、遠心力が30だとすると、その地点での重力は、70になります。
ここで考えてみてください。
上に書いたように、北極や南極では引力が大きいですよね。
しかも、遠心力はありません。
逆に、赤道上では、引力は小さいです。
しかも、遠心力は最大です。
と言うことは、差し引きすると明らかなように、地球上では、
- 北極と南極で重力は最大
- 赤道上で重力は最小
となります。
なので、体重計に乗って体重を量ると、赤道上では軽くなるのです。
地形にも左右される
もっとも、厳密に言えば、地球の形はぴったりキレイな楕円形ではないですし、地球の中心から北極までの距離と、地球の中心から南極までの距離は、微妙に違いますし、同じ赤道上でも、山の高さや海の深さによって、地球の中心からの距離も異なります。
だから、地球上の各地点ごとで微妙に重力は異なるんですよね。
と言っても、重力の一番大きな地点と、重力の一番小さな地点の差は1%にも満たないレベルなので、誤差なんですが。
以上、今回は、いつもと違う、物理系の記事を書いてみました。
ついでに、「遠心力」関係の他の記事もどうぞ〜。