ポータトーンとiRig Keys
今回はいきなり音楽の話題。
ボクの自宅のデスクです。
2台の音楽キーボードが見えますね。
実はこの2台、全然違うんです。
大きい方はヤマハのポータトーン。
小さい方は、IKMultimediaのiRig Keys。
ポータトーンはシンセサイザーの一種ですが、カシオトオーンと並んで、ややオモチャに近い楽器です。語弊がありますが。
いわゆるプロのミュージシャンはまず使いません。
プロが使うシンセサイザーはキーボードと音を出す装置が一体化しているんですが、実は本体からは音は出ません。
必ず外部に音を出す装置をつなぐ必要があります。アンプやスピーカーですね。
シンセ本体はあくまでも音を作る装置であって、聞く道具では無いのです。
ピアノはピアノ本体から音が出ますよね。あれとは全然違うんです。
しかし、それだと、気軽にキーボードを弾いて音を聞きたい人にとっては不便です。
そこで、アンプとスピーカーも一体化して、その場で音を聞けるようにしたのがポータトーンやカシオトーンです。
一方、iRig Keysと言うのは、MIDIキーボードと呼ばれる道具です。
これはホントに単なる鍵盤。
中に音を作る装置すら内蔵していません。
では、どうやって使うのか。
他の楽器に対してドやレやミなどの音階を信号として送るのです。
例えば、他のシンセとつないで、iRig Keysのドの鍵盤を押せば、シンセからドの音が出るわけです。
もちろん実際にはシンセにつながったスピーカーから出るんですが。
あらかじめシンセの方で、ピアノの音が出るように設定しておきます。
そして、iRig Keysのドの鍵盤を押せば、シンセからピアノのドの音が発信され、それがスピーカーから聞こえるわけですね。
iRig Keys単体ではまったく音は出ません。
音声信号とMIDI信号
楽器同士はUSBケーブルでつながっています。
信号には2種類あって、
- 音声信号
- MIDI信号
があると思ってください。
音声信号は、文字通り、音声そのものがケーブルを通ります。
人間が、あ〜と言えば、それがケーブルを通ります。
MIDI信号とはさっき書いた、音階を伝える信号です。
ドなら、実際のドの音が鳴っている楽器や人の声では無く、単なるドと言う記号が送信されます。
そして、さっき書いたように、受けた楽器は、
「あ、ドの音を出せばいいんだな。」
と判断してドの音を作り出すわけです。
ボクが使っている上記のポータトーン、PSR-E453は、ポータトーンとしては珍しく、音声信号とMIDI信号の両方を送受信できます。
つまり、ポータトーンのドの鍵盤を弾いたときに、
- MIDI信号としてドと言う記号を送信し、それで他のシンセを操る
- ポータトーンから実際に出ているドの音声を送信して、それを他のシンセやパソコンなどで加工
と言ったことももできるわけです。
iRig Keysはデスクに載せてもジャマにならないほどのコンパクトさなので、パソコンとつないで音楽アプリに音階を入力するのに使います。
PSR-E453はそれ単体で演奏を楽しんだり、演奏を録音してパソコンで加工したりするのに使います。
PSR-E453は実売価格が2万円台と非常に安い割には、筐体はしっかりしていて、鍵盤もかなり本格的。
iRig Keysはコンパクトですが鍵盤はフニャフニャなので演奏の練習にはなりません。
はっきり言ってPSR-E453って破格だと思うんですよね。
とりあえず標準サイズの61鍵盤のポータトーンの中ではイチオシ。
伴奏機能や多数の音色など、とにかく多機能です。
これから音楽キーボードの練習をしたい人やパソコンとつないで作曲に使いたい人にオススメしておきます。
安すぎます。