音楽聞く方法
ボクが幼い頃は、音楽を聞く方法は、レコード盤とカセットテープが主流でした。
レコード盤は、比較的サイズが大きく、割れる心配があり、音楽を再生するにはプレーヤーの針を置く必要があり、幼心にも面倒でした。
音楽を聞くと言うより、レコード盤(とそのジャケット)を所有するコトに喜びを見出すと言う、音楽鑑賞の本質を外れたイメージがありました。
カセットテープは、あらかじめ音楽が録音されたモノも売られていましたが、どちらかと言えば、自分でラジオやテレビの音声を録音して楽しむ機会が多かったです。
パソコンとプリンタでカセットテープ用のラベルをせっせと作ってコレクションしていました。
音楽を聞くのも楽しみですが、そう言った作業も楽しみだったのです。
デジタル化
その後、音楽CDが登場しました。
デジタル化の始まりですね。
わりと小さくて扱いがラクで、ボクもCDでよく音楽を聞きました。
やがてパソコンにCDドライブが普及すると、パソコンのハードディスクにCDを1枚1枚登録し、該当のCDを挿入しただけで自動的に画面にアルバム名や曲名が表示されるようにしました。
やはりそう言った作業が楽しかったんですね。
しかしまだ、CDの楽曲そのものをデジタルファイル化する時代ではありませんでした。
そしてついにiPod。
CDを持ち歩くのでは無く、CDの中の楽曲そのものをデジタルデータとしてiPodにため込み、iPodを持ち歩く時代になったのです。
これにより、それまでではほぼ不可能だった、
1万曲を持ち歩く
コトが理論的に可能になりました。
特定の音楽をじっくり聞くよりも、大量の音楽を次々に流す時代になったと言えるでしょう。
ところが、現在では、毎月定額さえ支払えば、数千万曲の中から自由に選曲できるようになりました。
それまでの時代では、あくまでも自分で選んだ音楽を購入して聞いていました。
いまは、無数の曲を流しておけば、知らない曲が流れて来るコトがあります。
知らないけれど、自分の好みの曲と偶然に出会う可能性があるのです。
かつては、物理的メディアのコレクションが楽しかった時代。
いまは、知らない曲にたまたま出会って気に入る可能性のある時代。
ボクは、音楽の本質を考えれば、いまは良い時代だと思います。