トグルの話
今日は、こちらの記事を取り上げます。
Macを買ったけどWindowsパソコン用のキーボードをお使いの様です。
id:kamifujinohanaさん、こんにちは。
ボクはWindowsは20年以上、Macは10年近く使ってきました。どちらもベテランです。
WindowsもMacもいろんな機種を使っています。
この記事の後、今月にiMacを買ったばかりです。
長年、WindowsとMacを使ってきて、いろんな違いを感じるんですが、例えば操作性。
そして、日本語入力と英語(半角文字)の切り替えに関してもWindowsとMacの違いを感じています。
まずは別の例で書いてみます。
青と赤の2色で書けるペンを思い浮かべてください。
ここに、2種類あります。
前者は、青ボタンと赤ボタンがあり、該当の色のボタンを押せば、その色で書くことができます。
後者は、1つのボタンだけがあり、押すたびに、青、赤、青、赤と交互に切り替わります。
この2本、青と赤で書けると言う点で性能は同じですが、ユーザーインターフェイスが異なっているわけです。
どちらが便利だと思いますか?
実は、前者つまり2ボタンのタイプの方がずっと便利です。
なぜなら、書きたいと思った色のボタンを押せば、即座にその色で書けるからです。
青で書きたいと思えば青ボタンを押して書くだけ。
一方、後者の1ボタンタイプだと、書いてみないと、今が何色なのかがわかりません。
青で書きたい場合、いったん書いてみて青になっているならそのまま書けば良いですが、赤になっているならボタンを1回押して青に切り替える必要があります。
後者のように押すたびに機能が切り替わることをトグルと言います。
トグル式のスイッチは1つのスイッチに複数の機能が割り当てられているので、見た目はスマートになりますが、今がどの状態なのかを確認する手間が発生します。
Windowsの日本語切り替え
Windowsパソコンで日本語入力(全角)と英数(半角)入力を切り替えるには一般的にはキーボードの左上にある「半角/全角」キーを押します。
このキーを押すたびに日本語と英数が切り替わります。まさにトグルスイッチですね。
もし今から日本語で入力したい場合、まずは今の状態を確認する必要があります。
タスクバーに"A"と表示されていれば英数モード、「あ」と表示されていれば日本語モードです。
英数モードになっていれば、「半角/全角」キーを押して日本語モードに切り替えますし、日本語モードになっていれば、そのまま入力を開始します。
つまり、入力開始前に確認作業が必要なんですね。
これがトグルスイッチの欠点です。
Macの場合は、上記の2つボタンのペンと同じ。
キーボードのスペースキーの右側に「かな」キー、左側に「英数」キーがあります。
これはiMacのキーボード。
そして、こちらはMacBook Airのキーボード。
どのMacでも共通です。今が日本語モードであるか英数モードであるかの確認は不要です。
日本語で入力したければ「かな」キーを押して書き始めれば良いですし、英数で入力したければ「英数」キーを押して書き始めれば良いんです。
このようにMacではトグルスイッチでは無いので、非常にラクなんです。
これはMacの利点のひとつです。
しかし、冒頭のid:kamifujinohanaさんは、MacなのにWindows用のキーボードを買ったようで、おかげで日本語と英数の切り替えをトグルでやっているようです。
せっかくのMacの操作性の良さをスポイルしてしまっているようです。
id:kamifujinohanaさん、おカネを貯めて、ぜひMac用のキーボードを買って、Macの良さをひとつ体感してみてください。
なお、Windows同様にMacにもトグル式のキーはあります。
それは、Caps Lockキーですね。
しかし、Macの場合、Caps Lockキーはオンの場合には光るので簡単に状態がわかります。
Windowsの場合、きちんと光る機種もあれば、光らない機種もあります。
光らない場合は、いま、Caps Lockがオンなのかオフなのかがわかりにくいんですよね〜。何か文字を入力してみて初めてわかるケースもあります。
操作性に関しては正直言ってMacが数年先を走っていて、最近はやっとWindowsもマルチタッチなどでMacに追いつきつつありますが、やはり機種が多いので、劣っている機種も少なからず存在する、それがWindowsの世界です。
スマートフォンの世界におけるAndroidも似た状況ですね。
カメラの世界でも似た話はあります。
一眼レフカメラはコンパクトカメラと比べるとボディが大きいですが、その分、スイッチがたくさんあります。
トグルをなるべく減らして1つのキーに1つの機能を割り当てているんですね。それによって快適な操作性を実現しているわけです。
ユーザーインターフェイスの世界って奥深いですね。