300坪の地主
ボクは北海道に土地を持っています。
300坪。
300坪の地主と言えば、なかなかのモノですよね。
ただし、それは都会での話。
ボクが持っている土地は北海道の羊蹄山のふもと、虻田郡にあります。
原野です。
100坪の土地が3筆。
原野商法
数十年前に日本で原野商法が流行しました。
二束三文の土地を過剰な宣伝文句で販売する商法です。
ボクの両親がまんまと原野商法に引っかかったんですね。
当時、数百万円で300坪を買ったそうです。
当時のパンフレットが残っているので載せてみます。
「北海道新幹線は55年〜56年開通の予定」と書かれています。この55年とはもちろん昭和55年です。1980年ですね。
実際は北海道に新幹線が走り出したのは21世紀になってからなので、まったくのウソですね。
また、「10年後の(昭和60年度)には札幌は1,000万人口の大都市へと発展が約束されており」とも書いてあります。
ご存じの通り、いまも札幌には1,000万人はいません。200万人ほどです。
ボクはいま不動産業界で働いているので、どんな広告が宅建業法違反かはわかります。
当然、これはアウトですね。
両親は、そんな土地はいらないのでボクにくれました。
占有
実は、ボクの両親も、そしてボクも、この土地を見に行ったことはありません。
行っても原野ですから。
でも、期待と心配があります。
最近、オーストラリア人がルスツのあたりをリゾート開発していると言う話です。
もしかしたら、ボクの土地が開発に引っかかっている可能性があります。
そうすれば、土地に価値が上がります。
売却するか、それとも賃料を取って貸すか。
いずれにしても現地へ行く必要があります。
一方で、占有の心配があります。
善意の占有者は土地を10年間占有すれば所有権を主張できるようになるんです。
つまり、誰かがボクの土地をボクの土地だと知らずに自分の土地として使い続けて10年経ってしまえば、その人のモノになってしまうんです。
悪意の占有者でも20年で所有権が主張できます。
悪意と言うのは、ボクの土地であることを知りつつ利用する人のことです。
両親が土地を買ってから数十年。一度も見たことが無い。
よって、現状がどうなっているのかがさっぱりわかりません。
開発にかかっているのか。
あるいは誰かに占有されてしまっているのか。
時間があれば、ボクは一刻も早く北海道へ飛びたいのです。