非天マザー by B-CHAN

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iPhoneが売れた理由

書物は人間の知恵を短時間で低コストで手に入れられる宝庫


よく、書物を読むことは良いと言われます。
これにはボクも大賛成です。
書物というのは、それを書いた人が何年もかけて蓄積してきた知識、知恵、ノウハウの集積です。
それがわずか数時間で読めてしまうわけです。
もし、書物を読まなければ、なにか新しいことを始めるのに、ゼロから自分で試行錯誤する必要があります。
例えば、生まれて初めてお店を始める人は、もし書物を読んで知識を得なければ、店の立地選びから店舗の内装から、あらゆる部分を自分で試行錯誤する必要があります。開店までに膨大な手間と時間とコストがかかり、なかなか開店に至りません。
でも店舗開業に成功した人たちのノウハウ本を読んで真似をすれば、開店までの時間は大幅に短縮できます。
その分、本来やりたい店舗運営に力を割くことができます。
店舗に限らず、物事というのは、書物を読まないことで、ゴールはおろか、スタートから途中に到るまで、時間と手間を費やされることになるわけです。
そういった分野で成功した人の本を読んでおけば、そのノウハウを真似てスタートをきることができるので、あとはそれに自分なりのエッセンスと工夫を重ねることでゴールを目指すことができます。
つまり書物を読めば、無駄な手間や時間を回避し、本来やるべきことに集中できるわけです。
そういう意味では他人のノウハウを参考にするのは大いに意味があると言えます。

革新のヒントは既存


さて、iPhoneのお話。
この機械、ご存じの方も多いと思いますが、機械として、すなわちハードウェアとしては決して最先端でもなければ高性能でもありません。
どちらかと言えば、平凡な部品の寄せ集めです。
iPhone以外の携帯電話のほうが高性能であり高機能です。
にも関わらずiPhoneは携帯電話のマーケットを塗り替えるほどの多大な影響を与えました。
実はiPhoneは携帯電話という機械を新たに作ることに力を入れたんでは無いんですね。
iPhoneという機械そのものを作ることに関しては他の携帯電話の単なるモノマネです。
最初の話で言えば、スタートと途中に到るまでは、自分でゼロから設計したのではなく、他の携帯電話と同じように、液晶と、マイクと、スピーカーと、メモリーと、と流用したにすぎません。
その部分には手間もコストもかけなかったわけです。
iPhoneが違っていたのは、その先の部分なんですね。
それまで普通の携帯電話を使ってきた人がiPhoneに乗り換えたときに、あまりの操作性の違いに驚いたと思います。
地図アプリひとつ見ても、あまりにもスムーズにスクロールし、スムーズに回転する。
つまり、電話機という機械の製造に関してはなんら手間もコストもかけない代わりに、その分、ユーザーインターフェースの部分に圧倒的なオリジナリティを加えたわけです。
これができたのは、もちろんそれまでに普通の携帯電話というものが存在したからです。
それらが無ければ、iPhoneというまさに新規の機械そのものの開発に大きな手間とコストをかける必要があったはずです。
そうなると、かのAppleと言えど、革新的な操作性を実現できたかどうか。
あくまでもそれまでの携帯電話というお手本があり、その良い点と悪い点を十分に把握できたからこそ、iPhoneという機械が誕生したんだと思います。
先達から学ぶ。
iPhoneにとっての先達は普通の携帯電話ですが、ボクらにとっての先達のノウハウは書物にあります。
書物にかける数千円をけちって数百万円を稼ぐ能力とノウハウを逃すのか。
それとも数万円数十万円を自己投資して、数千万円を稼ぐ能力とノウハウを身につけるか。
大きな分かれ道だと思います。
9割の日本人は月に数千円程度未満しか書籍を買わないそうです。
逆に言えば、それ以上の本を読めば、日本人の上位1割に入れるほどの突出した能力と知識を身につけられるということです。