非天マザー by B-CHAN

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国の借金が1000兆円になるニュースを聞いても何が問題なのかがよくわからない人へ

借金には担保が必要

国の借金が1000兆円というニュースが流れています。
国の借金問題は10年前にも20年前にも流れていました。
あいかわらず、同じように流れています。
一様に口を揃えて、
「大変です、大変です。」
そればっかりです。
大事なのは、国の借金が大きいから大変だということももちろんなんですが、国の借金が大きくなったら、具体的に国民の生活にどういう影響をあたえるのかという教育だと思います。
おそらく、ほとんどの国民は理解していないでしょう。
10年前は国の借金は800兆円、今は900兆円。
確実に増えているにもかかわらず、じゃあ国民はそれに備えて何か準備をしましたか?
ほとんどの人は何もしてないと思います。
なぜなら、国の借金がいくらになったらどういう影響が出るのかがほとんどの人に知られていないからです。
ボクのこのブログではこれまでにもたくさん書いてきたとおりファイナンスについても言及しています。
読んでいない方は、このページに少しまとめてありますので読んでみてください。


企業買収額のしくみまとめTogetter


無借金経営って良いこと?(ファイナンスの基本)


こんなふうに民間の企業経営にとっては借金があるほうが良いという理由があります。
しかし国家運営に取っては借金は原則的に悪だと思ってください。
なぜなら国家の目的は利潤最大化ではなく福祉最大化だからです。
難しい話はここではしませんが、ひとつ知っておいてください。
借金というものは、担保に基づく、ということです。
ご存知のとおり、ローンを組むときには自宅を担保に入れるか保証人を付けるのが原則です。
それらが無ければ貸し手はリスクが大きすぎて貸すことができないからです。
(無担保ローンはそのリスクを負う代わりに高い金利を取ります。)
さて、日本の国の借金は国債という名前が付いています。
これがそろそろ1000兆円に達するというニュースです。
つまり日本の国は1000兆円を誰かから借りているわけですが、それにはもちろん担保があります。
その担保が、国民の金融資産です。おおざっぱに言えば皆さんの貯金ですね。
国民の金融資産は1400兆円あると言われています。
担保が1400兆円あるので、1000兆円の借金ができるわけです。
このまま行けば、数年後には、借金の額が担保の額を超える日が来ます。
そうなるとどうなるか?
当たり前の話ですが、それ以上借金ができなくなります。なぜなら担保が足りなくて貸し手がおカネを貸してくれなくなるからです。
ではなぜそんなに借金が増えるのか。それは国の運営費が税金だけでは足りなくなっているからです。
もしこれ以上借金ができなくなったら、当然、運営費が足りませんから、国は行っていることを減らす必要があります。
その大きなものが公務員の人件費(給与)削減です。
例えば警察官の数を大幅に減らす、役所の職員を減らす。道路の整備の頻度を減らす。その他いろんなものが削減されます。
その結果どうなるかといえば、例えば、犯罪の検挙率が下がるとか、役所の待ち時間が増えるとか、道路に穴が開いても補修されないとか、とにかく悪いことばかりです。
それでも世界一の少子高齢化が進む日本ですから追いつきません。
それともう一つ大きな問題があります。
これ以上借金ができないとしても、それまでの借金も返済していく必要があるということです。
借金には返済期限があります。
現在、日本は借金を返済するために新たに借金をするという自転車操業に陥っています。
しかし新しい借金ができないということは、税金を使って借金を返済していく必要があります。
ですのでさらに国の事業に使える税金は減るわけです。
もし借金を返済できなければどうなるか。
簡単な話です。
担保没収です。
もし、その日がやってきたら、皆さんが銀行に預けてる預金は引き出せなくなります。
なぜなら、さっき書いたように、それが担保であり、それで借金をチャラにするからです。
そんなハズは無いと思う人もいるかもしれませんが事実です。
世界の歴史上、破綻した国家で何度も行われていますし、日本でも最近では第二次世界大戦後に行われました。
つまり、国の借金が増えすぎたために国民は預金を失ったわけです。
国の借金=国民の借金
です。
またその日が近付いているわけです。
単にニュースで国の借金が増加と言っているのを聞き流している人、こんな重要な局面に近付いていることを知っておいてくださいね。
財産を没収されるわけですから預金が大きい人ほどダメージは大きいですね。
それに向けて対策や準備をしている人もわずかですが、います。
もし、国の借金が膨れ上がってるというニュースを単に「ふーん」と聞き流している人がいるなら(というか多くの人がそうでしょう)、その時が来てからでは手遅れですよ。
常に勉強して、知識を蓄えることはそういう時に役に立つんです。
どういう対策が現実的に有効かという話も、いずれこのブログでしてみますね。