実は多くの名曲を提供している
できれば全曲、ステレオヘッドフォンをつけて聞いてください!渡辺美里が歌う超名曲「MY REVOLUTION」を生み出したのが若き小室哲哉。
安室奈美恵が歌う超名曲「CAN YOU CEREBLATE?」を作ったのも小室哲哉。
華原朋美が歌う超名曲「I'M PROUD」を作ったのも小室哲哉。
しかし!
小室哲哉と言えばTM NETWORKです。
上記も名曲だと思いますし、他にも数多くのアーティストに楽曲提供してたくさんの名曲を生み出していますが、やぱり小室哲哉の作風といえばTM NETWORKに一番良く現れています。
一般的には音楽バンドと言えばヴォーカル、ギター、ベース、ドラムスの構成を思い浮かべますが、TM NETWORKはシンセサイザーが中心と言えます。
そしてコンピュータを駆使した音楽です。
コンピュータによって、転調がやりやすくなり、実際、TM NETWORKの音楽はとにかく転調が印象的なモノが多いです。
例えばこのCOME ON EVERYBODY。
サビの部分で気持ち悪いほど常識はずれの転調を行なっていて、これによって逆に心地よい迫力とノリが生まれています。
またイントロのホントに最初の出だしの部分はキャキャン!キャキャン!というサウンドで、これはオーケストラヒットと言います。
オーケストラで使われる全部の楽器を一斉に鳴らした音をサンプリング(メモリー録音)して、それに音階をつけてシンセで発音しているのです。
ボクも自分で音楽を作るときに大好きな音です。
他にもシンセを駆使した美しいサウンドと奇妙な転調の曲をいくつか貼っておきます。
1990年代の大ヒット連発の頃以降の小室哲哉しか知らない皆さん、多彩な音色を生むシンセの魅力と常識はずれのコード進行を紡ぎだすコンピュータミュージック、そして小室哲哉、木根尚登の作曲能力を味わってみてください。
FOOL ON THE PLANET……木根尚登作曲の大名曲。
STILL LOVE HER……小室哲哉、木根尚登の合作です。
GET WILD……これがTM NETWORKの代表的な曲ですかねえ。
HUMAN SYSTEM……同名アルバムの中の一曲でシングル化されていませんが、ホントに泣きそうになるくらい名曲です。
BEYOND THE TIME……歌謡曲風で日本人好みしそうな、でもかっこいい曲。
JUST ONE VICTORY……いかにも当時のTMらしいサウンドとメロディーとコード。
KISS YOU……ボクが一番好きな曲。アルバムによっていろんなアレンジがありますが、このバージョンを貼っておきます。
YOUR SONG……これもTMっぽいサウンド。サビのメロディーが美しいです。
1974……TMのデビュー2枚目のシングル曲。これぞTMサウンド。
DRAGON THE FESTIVAL……ボクの作曲に衝撃を与えた作品。こんなイントロの作り方があるのか!
COME ON LET'S DANCE……ポップだけではなく、こういう渋かっこいい曲もあるのです。
SELF CONTROL……もうひとつの代表曲がこれでしょうね。オーディオ、ビジュアルともに引き込まれる世界観。
CHILDREN OF THE NEW CENTURY……シングル化されていないけど、超名曲。
RESISTANCE……これもTMを語る上で外せない名曲。デビュー当時のポップな曲たちとは方向性が変わって、切ない曲調が特徴。
SEVEN DAYS WAR……これまたバラードの名曲。ただのバラードではなく、やはり小室哲哉っぽい転調。
DIVE INTO YOUR BODY……TM NET WORKとしての事実上、最後の曲。
実はこのあとに、もう一曲「THE POINT OF LOVERS' NIGHT」という曲があるんですが、すでにサウンドが大幅に変わってしまっています。
このあと、TMNと名前を変更し、曲調もハードなギターを入れてガラリと変えてしまうのですが、それはまた今度書きます。
いかがだったでしょうか。
小室哲哉は他の多くのギターバンドとはひと味もふた味も違ったサウンドを聞かせてくれるので、音楽の勉強という意味でもすごく影響を受けました。
1990年代は記録ずくめの大活躍でヒットチャートの1位から5位まですべて小室哲哉が作った曲という世界の歴史でも唯一の記録を作ったこともあります。
しかし、その頃の小室サウンドはTM NET WORKとは異なっていて、ボクは興味を失っていました。
21世紀になって、またTM NET WORKとしての活動をしていますが、なかなか過去を超える曲も出てきていない気がします。
そして何より、こういう多彩な音色を創作・駆使するミュージシャンがほとんど登場していない気がするんですよね。
浅倉大介くらいですか?
単にテクノのピコピコサウンドという意味ではなく、コード進行から雰囲気の妙までのトータルなプロデュースという意味で。
なので、ボクはこうやって今でもTMを懐かしく思うわけです。
最後に、TMNになってからの最初の曲を貼っておきます。
TIME TO COUNT DOWN……イントロの小室哲哉らしい美しいメロディーはTM NET WORKを思い起こさせますが、そこからは一転してハードなギターとツインバスドラムを取り入れた過激な曲調になり、まさにリニューアルを印象づけます。
TMの弟子的な存在のB'zが大ヒットし始めて、そのB'zと同じカテゴリーにあえて飛び込んだ感じもしますが、オーソドックスなB'zに対して音楽的に凝りまくったTMがボクは一枚上手だと思います。
B'zのほうが歌謡曲っぽいメロディとわかりやすいギターで日本人向けなのでセールス的にはB'zが上回っていますが。
小室哲哉のハイレベルすぎる作曲、アレンジ、演奏能力を見てください。
こんなドキュメンタリーも貼っておきます。
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