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携帯電話のエリアの測定方法を各社で統一すると、こんなデメリットがある。

携帯電話のエリアの測定方法

地図

 

みなさん、こんにちは!

近ごろ、携帯電話の電波について、どのキャリアのエリアが一番広いのかという議論がしばしば行われ、各社とも、自社がナンバーワンだと言います。

「各社ともナンバーワンなわけないだろ!」

とツッコミたくなる人もいるかもしれませんが、これは別におかしくない話なんです。

わかりやすくするために、別の例を出してみます。

 

例えば、プロ野球でナンバーワンのバッターは誰か、という話。

 

  • Aという選手はホームランを一番たくさん打つ。
  • Bという選手はホームランの飛距離が最長。
  • Cという選手はヒットを一番たくさん打つ。
  • Dという選手はヒットと四死球を合わせた出塁率が一番高い。

 

こうなると、選手Aもナンバーワンであり、選手Bもナンバーワンであり、選手Cもナン

バーワンであり、選手Dもナンバーワン。

同時に複数のナンバーワンが存在します。

これは当然で、測定基準が異なるからです。

 

携帯電話のキャリアが、各社とも自社がナンバーワンだと言うのも決してウソでは無くて、各社の測定方法がまちまちだからです。

例えば、A社は鉄道路線でのエリアは一番広く、B社は道の駅でのエリアは一番広く、C社は沿岸部でのエリアは一番広いと言ったケースです。

それぞれがホントの事を言って、それぞれが同時にナンバーワンが成り立つのは論理的には何も矛盾していません。

 

しかし、それではユーザーにとってはわかりにくいので、各社の測定方法を統一しようという話があります。

プロ野球のバッターのうち、ホームランを一番たくさん打った選手がナンバーワンだというルールを決めておけば、主観ではなく客観的に本数だけでナンバーワンが決まります。

それと同じことですね。

 

測定方法を統一すると失われるモノ

エリア

 

測定方法をどうするかは決め事の話なので、一度決めてしまえば問題はありません。

例えば、日本全国を100メートル四方の正方形のブロックに区切り、そのマス目の中心に立って、アンテナ5本なら5点、3本なら3点という点数を付けます。

全国すべての地点で測定し、合計点数を計算するという方法が考えられます。

A社は148,526点、B社は160,096点、C社は135,110点なら、この測定方法では客観的にB社のエリアが広いと言う事になります。

 

では、ユーザーはB社を選んでおけば良いのでしょうか?

 

違います。

 

ここで、ボクがよく書いているこれを思い出してください。

通話料定額は情報弱者のためのプランだと思ってしまうんですが - 非天マザー

 

この中で書いたことをもう一度書きます。

 

ポルシェと軽自動車では性能は圧倒的にポルシェの方が上です。

でも使用目的が日常の買い物であれば、ポルシェを買ってしまうと、とても不便です。

 

Androidの方が高機能なのを知っててボクがiPhoneを使っているのは、iPhoneがボクの使用目的に合っているからです。

 

性能が良いモノを選ぶのではなく、自分の目的に合ったモノを選ぶのが賢明と言う事です。

そうすると、携帯電話のエリア測定方法を統一してしまう事による弊害が出てきます。

なぜなら、統一された測定方法においては、その測定方法における客観的な数値の大小しかわからないからです。

例えば、

 

  • 自分は鉄道で移動することが多いので、鉄道路線で良くつながるA社が良い
  • 自分は観光地に良く行くので、道の駅に強いB社が良い
  • 自分は釣りをする事が多いので、沿岸部に強いC社が良い

 

と言った、目的に合わせた選択ができなくなります。

上記の客観的測定方法においてB社の数値が一番良かったとしても、釣り好きな人にはベストな選択にはなりません。

 

ボクが提言したいのは、各社の測定方法を統一する事ではありません。

各社バラバラでも良いので、どういった測定方法を採用したのかをわかりやすく明示する事です。

そうすれば、それぞれの携帯電話キャリアが、どういった部分に強みを持つのかが良くわかります。

それによって、ユーザーは自分に一番合った選択をする事が可能になるのです。

 

もし、上記の客観的測定方法(100メートル四方の四角形の中心で測定する方法)で統一されてしまうと、各社はそれぞれの四角形の中心で電波が強くなるように調整してくるでしょう。

そうなると各社ともにエリアは100%に限りなく近くなります。

一方で、四角形の中心から外れる部分では多少電波が弱くても成績に現れないので、手を抜くことが可能になります。

その結果、本来強いはずの鉄道路線や道の駅や沿岸部においても軽視される部分が出てくる可能性があります。

それによって各社の特徴は失われ、ユーザーは自分にとってメリットのある選択ができなくなるわけです。

これは他の測定方法でも同じ理屈です。

測定方法が統一されてしまうと、それに最適な調整が行われるようになる一方で、測定値に現れない部分が軽視される行動が取られる懸念があります。

これは営利企業である以上、当然の合理的な行動です。

 

みなさんはどう思いますか?

 

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