大きな事故と大量の事故
日本では毎年、交通事故で5000人近くが亡くなっています。
飛行機のジャンボジェット機の乗客数が500人だとすると、毎年、ジャンボジェット機が10機墜落しているのと同じです。
飛行機が1機墜落して乗客が全員死亡すると、すごくニュースになりますよね。
でもジャンボジェット機10機分の死者が日本で毎年発生しているのに大騒ぎにならない。
想像してみてください。
ジャンボジェット機が日本で10機も墜落している状況を。
それが現実です。
ボクはこのブログで言ってきましたが、マスコミや大衆が飛びつくニュースが深刻なニュースなのでは無いんです。
規模の大きさよりも、事態の深刻さで物事を測るべきです。
ボクは阪神大震災の被災者です。
被災者はもちろん大変つらい思いをしました。
しかし震災以外にも多くの事件、事故があります。
工事現場の鉄骨が落下して通行人の背中に当たり、脊髄が損傷した事故。
その人は一生、車いす、もしくは寝たきりです。
震災で財産を失った人たちももちろん大変ですが、復興の希望もあります。
でも脊髄を損傷した被害者は一生治りません。
被災地支援は全国規模で懸命に行われても、そういう被害者の支援報道はほとんど皆無に等しいです。
原発問題も非常に重要なニュースです。
原発事故による、直接・間接の死者が今後も出るかも知れません。
しかし、一方で、日本では毎年「確実に」2000人以上が餓死しています。
仮に原発が全廃しても、罪の無い2000人がこの国で今年も来年も飢え死にするのです。
はるかにリスクが大きいのです。
でも、報道量の違いは明らかです。
この国で暮らすということは、あなたや、あなたの大切な人が、それらのリスクに晒されているということです。
みなさん、マスコミに流されず、何が深刻な問題なのか、自分の頭で考えてみてください。
そして、周りの人にも教えてあげてください。
お願いします。
これもぜひ読んでください。
何が何でも震災対応が最優先というマスコミ的論調からそろそろ一歩進んで人間らしく考えて思いやりの手をさしのべてみませんか? - 非天マザー