収入格差
一般的なサラリーマンの月給を30万円だとしましょう。
休日をカウントすると話がややこしくなるので、ここでは無視して、1日の給料は1万円ですよね。
年俸3億円のプロスポーツ選手がいるとします。いや、計算しやすいように3億6500万円としましょう。
すると1日の収入は100万円です。
この2つの事例だけで1日の収入は100倍も違います。
テレビ番組で人気のタレントなんかは1回の番組出演で300万円のギャラの人もいるとか。今は知りませんが、一昔前はそういう人がいたそうです。
こうなると1日の収入格差は300倍。
なぜこんなに差がつくんでしょう。
能力の差が300倍だから?
もちろん違います。
人間の能力差なんて、そんなに大きく無いんですよ。
例えば、1回のギャラを300万円もらっているタレントが転職して一般的なサラリーマンになったら、日給300万円もらえるでしょうか。もらえませんよね。
同じ能力の同じ人なのに、テレビ番組に出たら300万円でサラリーマンなら1万円。
つまり、能力の問題では無いんです。
ビジネスの仕組みの問題ですね。
テレビ番組であろうがサラリーマンであろうがビジネスです。
ビジネスである以上、利益を出す必要があります。
ということは、テレビ番組はそのタレントに300万円払っても利益が出る、つまり、それ以上に収入があるということです。
一方のサラリーマン。1日に300万円も払ったら赤字です。つまり、そんなに収入が無いということです。
テレビ番組なら300万円以上の収入があり、サラリーマンの仕事ならそんなに無い。
この仕組みの違いがギャラや給料の違いに現れるわけです。
テレビ番組やプロスポーツと一般的なサラリーマンの仕事の仕組みの違いってわかりますか?
ちょっと考えてみてくださいね。
考えました?
答えはレバレッジにあります。
レバレッジという言葉はファイナンスでよく使いますが、要するに「テコの原理」です。
テコを使えば、小さなチカラで大きな効果を得ることができます。
シーソーを思い浮かべてください。
重い力士がシーソーの手前に座り、軽い人がシーソーの端に座れば、軽い人の側が下がります。
体重の軽い人でもテコの原理を使えば体重の重い人を上げることができるんですね。
プロスポーツやテレビ番組はこれと同じ。
レバレッジが掛かっています。
例えば、あなたが工場で労働すれば、1時間に1000円もらえるとします。
2000円欲しければ2時間、3000円欲しければ3時間働く必要があります。
しかし、もし1時間に2倍の作業量をこなすことができれば、1時間で2000円もらえる交渉ができますよね。
要するに同時に2倍3倍の効果を発揮できれば、同じ時間で得られる収入も増えるんです。
テレビの場合、中で演じている人は1回ですが、それを同時に見ている人は数百万人います。
一人の人に見せる作業を百万回繰り返すのでは無く、100万人に見せる作業を1回行うだけです。
効率いいでしょ?
だから1回の番組出演に高額なギャラを払えるんです。
プロ野球のように多くの観衆が「同時に」見るプロスポーツも同じですね。
ブログ
ここに身近なレバレッジ事例があります。
そうです。ブログです。
ボクのこのブログは1日あたりおよそ1万人の人たちが見てくれています。
ボク自身は1日に記事を1本書くだけ。
1日に作業1回で1万人に配信です。
一人に見せる作業を1万回繰り返しているわけではありません。
1万倍のレバレッジが掛かっています。
テレビほど規模は大きく無いですが理論は同じです。
もし、1日あたりのユーザー数が2万人、3万人になれば、ブログの収益も2倍、3倍になります。
さっきの工場労働者のように労働時間を2倍、3倍に増やすのでは無く、単位時間あたりの効果を増やすんです。
多くのサラリーマンは、長時間労働や上がらない給料を嘆きますが、それはレバレッジが掛からない仕組みだからです。
起業家は、自分自身は一人ですが、多くの従業員を使い、さらにその先のもっと多くの顧客から稼ぎます。
レバレッジの仕組みです。
だからこそ起業家は、サラリーマンよりもずっと多く稼ぐことができるんです。
その代わり失敗のリスクを負うんです。
ハイリスクハイリターン。
サラリーマンはレバレッジが無い分稼ぎも上がりませんがリスクも低いです。
ローリスクローリターン。
今後、収入を上げたいと思いますか?
ボクはそういう人がもっと増えて、もっともっと景気が良くなって自殺する人がいなくなって、みんながハッピーになれば良いと思うんですが、そのためには、単にがむしゃらに2倍、3倍と働くのでは無く、単位時間あたりにいかに大きく稼げる仕組みを作るか、そのためにレバレッジをどう使うか、そういったことを考えて欲しいと思います。
ブログというのは、少ないリスクで高いレバレッジを掛けられる可能性のある、希少なビジネスモデルなんですよ。