理容室
今年は新型コロナウイルスの影響で、リモートで仕事をすると言う概念が普及しました。
インターネットは昔からありますし、クラウドの概念もiPhoneが登場した頃には存在したので、昔からリモートワークは可能だったんです。
でも、多くの一般の人のネットリテラシーは高くありません。
また、多くの人は既成概念から抜け出す意思が弱いです。
変化を嫌うのが多くの人の特徴なのです。
そんな中でのリモートワークの普及。
それほどまでに、病気への恐怖心は大きいんだなと実感させられました。
先日、ボクは、美容室に行きました。
最近は、近所(横浜)の理容室で済ませるコトが多く、久しぶりに、都内の美容室に行ったのです。
不動産屋
世の中には、リモートワークが実現可能な仕事が大半です。
ハンコを押すために出社が必要な仕事もありますが、それもハンコを廃止すれば不要になるコトです。
ところが、リモートワークが理論的に不可能に近い仕事もあります。
そのひとつが理容・美容だと思いました。
髪を切るのは、物理的な作業なので、現地で実作業を行うしかないからですね。
リモートでは無理です。
でも、さらに技術が進歩すれば、実現可能かもとも思いました。
自宅に人間のような手を持つロボットが存在し、そのロボットが、髪を切るのです。
例えば、人間のカリスマ美容師が、カメラを見ながら客の頭に合わせて遠方で手を動かせば、ロボットが同じ動きをして自宅にいる客の髪を切るなんてコトも可能でしょう。
もっと進歩すれば、ロボット自体がAIでカリスマ美容師と同じ技術を持ち、カットするわけです。
こうなると、人間の美容師は廃業ですね。
一方、ボクが所属する不動産業界はリモートワークがかなり難しい業界です。
特に、不動産の売買。
不動産と言うのは、他の工業製品と違って、世界にひとつしかありません。
仮に、全く同じ設計のふたつの住宅があったとしても、立地が異なります。
なので、環境が違うのです。
昼と夜の様子も違いますし、季節による変化も違います。
なので、不動産は、実際に目で見てから買うコトが強く推奨される商品なのです。
しかも、人生でもっとも高額な買い物です。
なので、法律上も、不動産業者は縛られています。
不動産業を営むためには、独立した店舗を開く必要があります。
自宅では不可です。
自宅でやる場合でも、自宅の玄関とは別の独立した出入口や部屋が必要です。
高額かつ個別性の高い商品で顧客と業者の情報格差が大きいコトから、顧客を守るように法律ができているわけですね。
ネットだけの店舗を開くコトはできません。
理論的には、ネット開業は可能なんですけどね。
ネットで見学の申込をして、不動産の現地で待ち合わせて確認、交渉。
顧客の自宅やリモートで契約。
理論的には可能です。
でも、上述の理由で、今のところは、ネットのみの不動産業は認められていません。
つまり、不動産業に参入するには、ネット販売業に参入するよりも、ややハードルが高くなっています。
もし、今後、様々な条件が整備されて、ネット不動産屋が解禁されれば参入しやすくなるんですが。
この新型コロナウイルス禍で、そう言う方向の話が進まないですかねえ。
何よりもダメージを受けるのは、リアル店舗の事業者ですから。
ネットでできるコトはネットに置き換える。
過去を捨てて、その発想、その整備が必要だと思います。