停車中
昔話です。
ボクが、4WD車を持っていた頃の話。
ボクはスノーボードが趣味で、その冬も、毎週のようにゲレンデに行っていました。
ボクは当時は兵庫県尼崎市に住んでいて、行き先はだいたい岐阜県でした。
その時も確か、行き先は岐阜県のゲレンデ。
帰り道でした。
岐阜を出て高速道路で関西に向かい、途中で一般道に降りて、大阪府吹田市あたりを走っていました。
朝の6時頃だったと思います。
同乗していた友人を自宅に送り届ける途中でした。
信号待ちで停車していると、いきなり、
ドーン!
と言う音と振動が伝わってきました。
明らかに追突された衝撃でした。
と言っても、大事故では無く、恐らくクルマが凹んだ程度の追突。
とりあえずボクは落ち着いて、信号が青になって、前方に少し進んで左端に寄せました。
後ろのクルマも左に寄せて停車すると思ったからです。
逃げられた
ボクは自分のクルマを停めて、降りました。
後ろのクルマを見ようと後方に行くと、誰もいません。
朝の6時。
まだ、クルマもほとんど走っていない時間帯。やや薄暗がり。
見事に、ボクのクルマ以外、見当たりません。
やられたと思いました。完全に逃げられました。
しかし、後ろからクルマに追突されて逃げられるとすれば、ボクの横をすり抜けたはず。
でも、そんな気配はありませんでした。
で、自分のクルマの後方を見ると、何やら破片が散らばっています。
それらを集めてわかったんですが、原付バイクのモノでした。
そうです。
ボクのクルマに追突したのは、原付バイクで、そのバイクはプラスチックの部品を散乱させ、そのまま逃げ去ったのです。
原付バイクなら、カンタンに転回して逃げられますから。
ボクのクルマは左後方部分が凹んでいました。
ちょうど原付バイクの先端くらいの高さです。
仕方が無いので、ボクは、道路に落ちている原付バイクの破片をすべて集めました。
そして、それを持って、近所の交番へ。
一通り事情聴取を受けて警官に尋ねました。
犯人を調べてもらえますか?
しかし、警官の回答は、不可とのコト。
自動車と違って原付バイクの破片だけでは、所有者を探し出すのは不可能だそうです。
ボクはできるのは、周辺の修理工場を探るコト。
あれだけ破片が散らばると言うコトは、バイクの方は、ほぼ前面部分は使えない状態であるはずなので、間違いなく修理工場に持ち込まれると思ったからです。
でも、正直言って、ボクがそこまでやる気力はありませんでした。
で、あきらめました。
泣き寝入りですね。
車両保険に入っていたので、保険で修理できるんですが、免責額もあり、ある程度の費用はかかります。
なので、ボクは結局、その凹みを修理せずに乗り続けました。
そのクルマにはトータルで10年間乗りました。
関西から東京へ引っ越す際も、自分のそのクルマで荷物を運びました。
それがそのクルマの最後の活躍でした。
東京に着いてから、個人の買取人に連絡して買い取ってもらいました。
10年落ちの傷だらけのクルマなので、通常なら査定額はゼロなんですが、結果として10万円で売れました。
東南アジアに輸出するので、傷や凹みは問題にならないとの話でした。
そんなわけで、今回は、原付バイクに追突され逃げられた話を書きました。
もし、査定がゼロの場合、東南アジアに輸出する業者を探ってみるのが良いかも知れません。