ナニワ金融道シリーズ
ナニワ金融道シリーズを久しぶりに最初から読んだので整理します。
様々なシリーズがあって、ややこしいんですよね。
ここで紹介する順番で読むと良いと思います。
ボクはもちろん、すべて電子書籍(AmazonのKindle)で読みました。
まずは最初のシリーズから。
ナニワ金融道(全19巻)
AmazonのKindleで、全19巻です。
主人公の灰原が帝国金融に就職して活躍するストーリーで、かなりエグい描写がたくさんありますが、非常に勉強になります。
1990年から連載された話なので内容が古く、不動産の短期賃貸借など、その後、法改正されたモノもありますが、逆に言えば、そう言った点を調べながら読めば、さらに勉強になります。
手形債権などは、知らなかったでは済まされないので、金融とは無関係だと思い込んでいる一般の人も、身を守るために読むコトをオススメします。
法律の知識を持つコトは人生に大いに役立つので。
新ナニワ金融道(全20巻)
続編がこちら。
2007年からの連載ですが、ナニワ金融道の作者の青木雄二さんは2003年に亡くなっているので、これ以降は別の作者ですが、絵柄が全く同じなので雰囲気もそのままです。
いわゆる「へたうま」な絵ですが、スクリーントーンを使わないので、描くのは大変そうです。
よく再現できています。
新たに設立したナニワ金融と言う会社に桑田と灰原が移って活躍する話です。
最初のシリーズと比べると、エグい話は減りました。
灰原の職場がどんどん変わり、動きの多いシリーズです。
警察官や中国人などの裏話が描かれています。
あと、帝国金融の金畑社長の子供時代の話が実に秀逸。
これだけでも読む価値があります。
新ナニワ金融道外伝(全4巻)
帝国金融の吉村を中心としたストーリー。
桑田そっくりの清原が登場します。
カツラと言う人間のコンプレックスにつけ込んだビジネスの物語です。
新ナニワ金融道外伝ファイナル(全1巻)
これも吉村が主人公。
印鑑を偽造され、借金の保証人にされてしまった、何の罪も無い人の話です。
誰でもカンタンに被害者になりうる点で、知っておいて良い話ですね。
これ、まだKindle版が出ていないようなんですよねえ。Amazonにはリクエストしておきましたが。
ボクはとりあえず楽天koboの電子書籍版で読みました。
新ナニワ金融道R(全6巻)
Rはリターンズと読みます。
美容業界での起業家の話。
中国からの不法就労あっせんの話。
そして、都会を離れ田舎に移住する夫婦やネットでの誹謗中傷など。
まあとにかく現代的な話です。
初期のナニワ金融道と比べると、かなり人情話ですね。
最後のひきこもりの人の話は思わず感動しました。
ザ・ナニワ金融道(既巻8巻)
帝国金融に田町が入社してからの話です。
まだ完結していません。これを書いている時点で8巻です。
なので、ボクもまだ何も書けません。
債権の分配
上記のように、最初のナニワ金融道と新ナニワ金融道は巻数が多いので、あえてカンタンに書きました。
ぜひ読んでみてください。
金融関係以外の人が読んだ方が役立ちますし面白いと思います。
ひとつだけ、ボクがなるほどと思った話を書いておきます。
会社が倒産した際の再建の分配についてですね。
ナニワ金融道の第13巻から第14巻の話です。
倒産したのがA社とします。
債権者全員でA社に対して5,000万円の債権があります。
資産は4,000万円です。
この資産を債権者に債権額に応じて分配します。
要は5,000万円の借金に対して4,000万円しか返せないので、債権者は80%しか回収できません。
しかし、ここにB社が登場します。
B社はA社と示し合わせて、B社からA社に3億5千万円を貸していたコトにしておきます。
実際には貸していなくても書類上は貸したコトにするのです。
すると、債権総額は4億円になり資産は4,000万円なので、各債権者の回収率は10%になります。
他の5,000万円の債権者が回収できるのは、たったの500万円。
そして、残りの3,500万円をB社が回収するわけです。
後で裏で、A社とB社で3,500万円を分け合えば、それぞれ1,750万円の手取り。
要は、このA社は実質的に4,000万円の資産のうち、1,750万円を手元に残せるコトになります。
はたして、この方法。
漫画の中ではどう展開するんでしょうか。
それは読んでのお楽しみ。