歴史への関心とは無関係の面白さ
ボクは人生でたくさんの漫画を読んできました。
数々の名作にも出会ってきました。
現在進行中の漫画「キングダム」は史上最高の漫画のひとつでしょう。
とにかく異常なほど、面白い。
読まずに勘違いしている人がいるんですが、キングダムの面白さと歴史への関心や知識は無関係です。
歴史モノが好きだからキングダムが好き、なのではありません。
日本人には中国大陸の歴史モノが好きな人がたくさんいます。
ボクもそのひとりです。
特に人気なのが、言わずと知れた三国志ですね。
これまた勘違いしている人が多いのですが、中国は日本と違って、国家がコロコロと変わるんです。
日本は2600年前からずっと同じ国で、世界で一番、歴史の長い国です。
しかし中国大陸では、現在の中華人民共和国の前に中華民国。
歴史をさかのぼれば、清や宋や明や唐や隋。
そして三国志の時代である、漢の末期や魏、呉、蜀。
その漢の国を作ったのが「項羽と劉邦」でおなじみの劉邦。
今の中華人民共和国の共産主義の性質とは全然違う性質の国々が歴史上に存在したのが中国大陸なんです。
そんな中で、三国志や項羽と劉邦、水滸伝などは、日本人作家も多くが作品にしていて人気があります。
キングダムの時代を知っている人は少ない
一方、漫画キングダムの時代は、春秋戦国時代です。
漢の国の前の秦の国が中国大陸を初めて統一するまでの時代です。
7つの国に分裂していました。
はっきり言いますが、この、春秋戦国時代に詳しい日本人なんて、ほとんどいません。
ボクも知りません。
それでもキングダムは異常に面白いのです。
キングダムを読むのに歴史への関心や知識は不要です。
純粋に漫画として面白い。
めちゃくちゃに面白い。
かつて、デスノートと言う漫画が大ヒットしたのは、その頭脳戦があまりにも面白かったからです。
また、例えばテレビの刑事モノのドラマなんかでも、昔は暴力的でしたが、最近は頭脳的なドラマ、
- 相棒
- 古畑任三郎
- ガリレオ
などの謎解き系が人気がありますよね。
謎が解き明かされる面白さと人情で涙を誘う。
キングダムの面白さも、そこです。
頭と頭の戦い。
でもそれ以外に、面白い要素が山盛り。
主人公が戦いの中で成長する面白さは、「ドラゴンボール」と、仲間の大切さは、「ワンピース」と、主人公の強さは、「北斗の拳」「メジャー」と、登場人物の頭脳戦は「デスノート」と共通します。
なので、王道を行く漫画なのですが、もう、登場人物に魅力がありすぎるのです。
北斗の拳やワンピースや三国志のように、多様な登場人物がいて、好みが分かれると思います。
ボクが好きなのは、北斗の拳では、雲のジュウザ。
ワンピースならサンジ。
デスノートならL。
そしてキングダムなら、騰(とう)と王翦(おうせん)と羌瘣(きょうかい)。
騰はギャグっぽいキャラなのに主である王騎将軍に並ぶほどの能力の持ち主。
王翦は圧倒的な智力、規格外の頭脳の持ち主なのに、それを表に出さないクールさ。
羌瘣は少女なのに、全登場キャラの中でも最強と思われる武力と過去の哀しい運命。
いや、他にもたくさん魅力的なキャラがいますけど。
とにかく、繰り返しますが、中国の春秋戦国時代なんて知っている人なんてほとんどいません。
なのに、一度読み始めると止まらなくなる老若男女が多数。
だから、記録に残るほどの大ヒット中。
歴史漫画として面白いのでは無く、漫画として史上最高の作品のひとつです。
次巻が出るのが楽しみで楽しみで。
ちなみにボクは、いつもどおり、全巻、電子書籍であるAmazonのKindle版を買って、iPadで読んでいます。
1巻を読み終えれば2巻を、2巻を読み終えれば3巻を、と言うふうに、その場でiPadで次々とクリック注文、即ダウンロードしてしまう面白さ。
超面白い漫画を探しているのなら、歴史への関心の有無に関係無く読んでみてください。