目線を間違えやすい話題
話題その1。
今年、世田谷区で5歳の男の子がスケートボードに腹ばいに乗って滑っていて道路に飛び出してしまい、ワゴン車に轢かれて亡くなりました。
ワゴン車を運転していた男性は逮捕されましたが、その後、事故の予見が難しいとして不起訴になりました。
このニュースに対して、SNSなどでは、男性が不起訴になって良かったよ、とか、男性に罪は無いだろ、悪いのは男の子だ、などの意見が散見されました。
話題その2。
みなさん、知っていましたか?
1969年3月31日以前のクルマはシートベルトの着用義務がありません。
これに対し、SNSなどでは、そうか旧車ではシートベルトをしなくて良いのか、と言う感想が散見されました。
話題その3。
今年は新型コロナウイルスの話題一色で、感染拡大防止のため、外出などの自粛が求められています。
必要の無い外出をする人に対し、敵視すらする人も少なくありません。
目的は命を守るコト
ボクはわざわざ上記の3つの話題を出したのには理由があります。
話題その1に関しては、はっきり言って、男性の処遇のコトよりももっと大切な視点があります。
それは、命を守る視点です。
5歳の男の子には何の罪もありません。
そもそも大人のような判断力も思考力も無いですし、もちろん、道路交通法を知るはずもありません。
危険かどうかの判断などできるはずも無いのです。
だから、子供が悪いなどと言っている人は、とてつも無く頭が悪いと言わざるを得ません。
思考力に関しては5歳児未満かも知れません。
親が24時間つきっきりで監視するのも不可能です。
つまり、環境として、子供が命を落とす余地があるのが、今の日本の環境です。
大切なのは、ワゴン車を運転していた男性の処遇よりも、いかに多くの命を守れるかと言う点です。
男性が無罪になってめでたしと言っている人たちは、あまりに薄っぺらいと言わざるを得ません。
話題その2に関しては言うまでもありませんね。
ボクは以前から、仮に法律でシートベルトが禁止されたとしてもシートベルトを装着すると言っています。
シートベルトをしなくても良いコトに何かメリットはあるのでしょうか?
単に死亡する確率が上がるだけです。
ボクなら、1969年3月31日以前のクルマでも、シートベルトが無ければ絶対に乗りません。
ジェットコースターに乗るときに、シートベルトが無ければ、たいていの人は疑問に思うでしょう。
自動車はジェットコースターと違ってレールすら無いのです。
ジェットコースターよりずっと不安定で危険な乗り物です。
ジェットコースターでベルトをするのに、自動車でベルトをしないのはありえないのです。
事故が起これば、時速数十キロメートルで激しく激突したり転倒します。
その速度で人間が障害物に激突するわけです。
当然、頭蓋骨が割れたり、顔面の皮膚がむけたり、クビの骨が折れたりします。
話題その3に関して。
これは今年、何度も言いましたね。
人間のリスクは新型コロナウイルスだけではありません。
新型コロナウイルスは数ある死亡リスクの中のひとつに過ぎません。
日本では毎日平均して3000人以上が亡くなりますが、新型コロナによる死者はごくわずかです。
しかも新型コロナウイルスによる死者の大半が既往症のある高齢者なのです。
なのに、新型コロナウイルス「だけ」に目を奪われて、最優先課題としてしまいます。
他のより大きなリスクを忘れてしまう人がたくさんいるんですね。
そして、自粛した結果、新型コロナウイルス感染よりもはるかに大勢の犠牲者を生み出してしまう。
あなたはどちらを選ぶべきだと思いますか?
- 10人の既往症のある高齢者の命を守るために100人の幅広い世代の人たちの命を犠牲にする。
- 100人の幅広い世代の人たちの命を守るために10人の既往症のある高齢者の命を犠牲にする。
もちろん誰も犠牲にならないのが理想ですが、生物である以上、それは不可能です。
大切なのは、命を守るコトです。それが目的です。
自粛は、そのための手段のひとつに過ぎません。
ところが、多くの人が、自粛を目的化してしまうのです。
自粛しろ、自粛しろ、と。
その結果、より多くの命が犠牲になります。
自粛はあくまでも手段であって、目的ではありません。
目的は命を守るコト。
自粛と言う手段によって、より多くの命が犠牲になるのであれば、自粛と言う手段を選ぶべきでは無いわけです。
以上、例として3つ書きましたが、マスコミと言うメディアの影響を受けて、最優先すべき事柄から目線を外してしまう人がいかに多いコトか。
テレビなどのマスメディアは人類が発明した最大の麻薬です。
多くの人が毎日、手放せなくなってしまっています。
その結果、マインドコントロールに陥っています。
もちろん、マインドコントロールされている人は、自分がマインドコントロールされているコトは意識しません。
無意識に毎日、テレビのスイッチを入れてしまっている行為そのものがマインドコントロールされている証拠です。
まさに麻薬ですね。
ボクは長年、テレビを所有していないため、テレビによるマインドコントロールはもちろん受けていません。
だから、こう言う記事を書く動機が発生するわけです。