非天マザー by B-CHAN

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誰でも数年後には存在しない問題

右手

 

 

こんなコトを考えてみましょう。

あなたが、交通事故に遭って、身体の大部分の機能が停止しました。

右手の手首から先だけが機能し、それ以外はすべて停止。

そこで、最新の医学のチカラによって、あなたの右手は、他の人に移植されました。

つまり、あなたは、右手だけ生き残ったのです。

 

この場合、右手だけになったあなたは、果たして、あなたでしょうか。

それとも、右手以外はすべて、あなたでは無いので、やはり、生きているのは、あなたでは無いのでしょうか。

 

すると、大半の人が答えるでしょう。

右手以外はあなたでは無いので、やはりそれは、あなたでは無い、と。

 

右手だけになった時点で、あなたと言う人格はこの世を去ったと言うコトになります。

 

 

細胞問題

 

 

ところで、生きている限り、人間の細胞は生まれ変わります。

身体の部位によってスピードは異なりますが、人間の細胞は、どんどん新しくなります。

一生残る細胞もあれば、まったく入れ替わる細胞もあります。

数年経てば、身体の細胞の多くは、それまでと別の細胞になっています。

つまり、あなたの身体を構成していた細胞は、もはやそこには無いのです。

 

これ、よく考えると、手首だけが残るのと同じコトなんですよね。

 

5年前と今とでは、見た目は似ていますが、それを構成するひとつひとつの細胞は別なんです。

手首だけが残って、その他の部分が別ならば、それはもはや、あなたでは無い。

ならば、身体の大部分の細胞が数年で入れ替わってしまうのなら、それはもはや、あなたでは無いのでは。

 

まったく別の部品を集めて作れば、例え見た目は同じでも、別のモノですよね。

でも、人間は、細胞が入れ替わっても、ずっとどう言う人格として取り扱われます。

この矛盾を覆す理論が見当たりません。

であれば、右手だけでも残っているのであれば、それは、あなたと言う人格として扱われなければおかしい、と言う話になるハズです。

 

はたして、あなたは、この矛盾をどう考えるでしょうか。