非天マザー by B-CHAN

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高齢化社会を実感

寿命

 

 

日本は世界一の長寿国家で、平均すると、80歳を超えて生きます。

高齢化と共に少子化も進んでいて、この両方が同時に進む、世界で最初の国です。

つまり、日本は、人類の歴史で、どの国も経験したコトが無い、高齢化と少子化を経験しているわけです。

そして、これからも経験するわけです。

 

日本の人口に占める、65歳以上の人口の割合は、ここに書かれています。

 

www8.cao.go.jp

 

 

65歳以上人口は、2017年10月時点で、27.7%。

単純計算すれば、街を歩けば、4人に1人以上は65歳以上の人とすれ違う計算ですね。

65歳から年金を受け取っていると考えれば、残りの3人で、この高齢者の生活を支えている計算です。

残りの3人には子供も含まれるので、実際に支えているのはもっと少ない人数。

例えば、夫婦と子供1人の3人家族を考えましょう。

こう言う家庭が多いと思いますが、実際には、この3人家族が、見知らぬ65歳以上の1人を養っている計算です。

 

つまり、夫婦は、子供を1人だけ養っているつもりが、実は、もう1人、合計4人家族として家計を支えているのと同じ負担なんですよね。

しかも、扶養家族の場合は、各種税負担の軽減がありますが、見知らぬ65歳以上は家族では無いので、軽減はありません。

この負担は、今後も重くなります。

 

 

老後の長さ

 

 

昔は、寿命が60歳とか70歳だったので、サラリーマンが定年退職した後に数年間の年金をもらえば、それで人生を全うできました。

 

今は、80歳から100歳くらいまで生きる人が多いので、定年退職後も20年から40年くらいの人生が待っています。

 

実際にその年齢になってみればわかりますが、若い頃にイメージしていたモノとは違うんですよね。

ボクは小学校1年生のときに6年生を見ると、すごく大人だと思っていました。

でも、自分が6年生になったときに、なんらそのイメージは持てませんでした。

20歳の頃は30歳過ぎの人は、かなりのおじさんおばさんとの印象でしたが、自分がその年齢を大きく追い越した今となっては、30歳過ぎなんてとても若いと感じます。

そして、今の自分自身も、子供の頃から、ほとんど変わっていない部分が多いコトに気付きます。

もちろん知識や経験ははるかに上ですが、子供の頃に抱いた感情は今でも引き続き持っています。

 

昔は、60歳までに亡くなる人がたくさんいましたし、60歳を過ぎた人は、心のどこかで人生の終わりが近いコトを認識していたのかも知れません。

では、その頃に40歳だった人はどうでしょうか。まだ、死を意識するコトは少なかったと思います。

あと20年ありますからね。

40歳になったからと言って、そろそろ死の準備を、なんて思わなかったコトでしょう。

 

それが今、80歳から100歳まで生きるのが当たり前の時代。

60歳、70歳になったからと言って、とても死の準備と言う年齢では無い時代なんですよね。

これを読んでいる人も色んな年齢層がいると思いますが、今すぐ人生を終わらせてくださいと言われてできる人はいないでしょう。

なぜなら、肉体は何歳になっても、心の中には、子供の頃からの自分がいるからです。

あなたも、明日で人生を終わらせてくださいと言われても、そうはできないでしょう。何歳であっても。

 

そうなると、明日も今日と同じように生きていく必要がある。

年金も足りない。

なので、働くわけです。

 

総人口に占める高齢者の割合が大きくなるので、労働者に占める高齢者の割合も高まります。

 

コンビニに言っても、昔は、若者のアルバイトのイメージが強かったですが、今は高齢者の店員さんも珍しくありません。

 

当然、高齢者は若者よりもスピードが落ちるので、作業も遅くなります。

商品が10個あるときは、1個1個、商品名と価格を言いながらスキャン、そして最後に、合計個数を数えてお会計。

ゆっくり、かつ、丁寧です。

最近は、コンビニで宅配荷物の受け取りや納税など、いろんな作業が発生するので、手際良い作業が求められるんですが、高齢者の人にそれを求めても困難です。

意識の問題では無く肉体の問題ですから。

 

コンビニだけではなく、あらゆる産業で高齢者率が高まります。

 

自動車の運転免許証を返納する議論が盛んですが、問題は単純ではありません。

レジャーのためのドライブと、生活のためのドライブがあるからです。

地方で、徒歩圏内に生活インフラが無ければ、自動車に頼るしか生活できません。

返納すれば、そのまま死につながるわけです。

 

さっき、あなたは明日、人生を終わらせられるかと書きました。

 

まず、無理なんですよね。

高齢者になったからと言って、全員が明日、死んでください、とはなりません。

と言うコトは生きるために自動車に乗らざるを得ません。

 

免許証の返納問題は、単に返せと言うだけでは解決しません。

返納後にどうやって生活するかを解決してからですよね。

 

例えば、都市で地震などで鉄道が運行見合わせをするコトがあります。

大勢の人が帰宅難民になります。

そして大勢の人が、

 

「帰れないから困る。」

 

と言うわけです。地方で免許を返納した人と同じですよね。

鉄道が止まって困る人は免許を返納して困る人と同じなわけです。

 

高齢者が増えれば、ますます困る人が増えます。

どのみち、現状の構造では解決策はありません。

免許を返納して、生活できなくなって、その地方で餓死者が大量に出れば、その地域の飲食店やスーパーも経営できなくなり、残りの人たちも生活できなくなりますから。

交通事故を防ぐはずが、それ以上の犠牲者が出ます。

 

ボクの中の唯一の解決策。

 

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地方を捨てて都市に集まって住む。

必ず賛否両論あると思いますが、ボクの中ではこれ以上の解決策が無いと思うんですよね。

みなさん、いかがでしょうか。