巨額の借金
日本で一番借金が多い会社を知っていますか?
そうです。
正解は、
トヨタ自動車
です。日本で一番大きな会社ですね。
負債額は、この資料の7ページに載ってます。2017年3月末の連結で負債は30兆円を超えていますね。巨大な額です。
http://www.toyota.co.jp/pages/contents/jpn/investors/financial_results/2017/year_end/yousi.pdf
ボクはこのブログで何度も書いて来ましたが、企業経営にとって借金は非常に重要です。
自己資本以外に借金で資金調達することを、
財務レバレッジをかける
と言うんですが、財務レバレッジによって収益力が上がるからです。
実際、トヨタ自動車も巨額の負債を利用することで、巨額の利益をあげられるわけですね。
第2位はソフトバンクですが、こちらも毎年、巨額の利益をあげています。
トヨタ以上にアグレッシブな財務レバレッジで、日本の歴史に残る短期間で1兆円の利益をあげる企業に成長しました。
個人の借金
では事業の借金では無く、個人の生活での借金はどうでしょうか。
はっきり言って、個人が生活上で借金をするメリットは金銭面で言えば何もありません。
金銭面でと言いましたが、金銭面以外ではメリットはあります。
例えば住宅ローン。
住宅ローンと言う長期のローンが存在するおかげで、若いうちに自宅を手に入れることができます。
30歳の人が30年ローンを組めば返済完了は60歳ですが、30歳から自分の家に住むことができるわけです。
もし住宅ローンと言う借金が存在しなければ、自宅を買えるだけの貯金ができるまで末必要があります。数千万円ですね。
なので、コツコツと貯金して、50歳になってやっと自宅を買えた、なんてことになってしまうわけです。
借金の最大の役割のひとつは、時間を買うことなんですね。
金利を払う代わりに、何十年と言う時間を買うのが住宅ローンです。
ボクはこの6月に新型のiMacを買ったばかりです。
約30万円です。
30万円程度なら一括で現金で支払っても良いんですが、ボクは24回払いのローンにしました。
なぜだかわかりますか?
それは、24回まで無金利のローンだからです。
時間には価値があります。
いま30万円をすぐに支払ってしまえばボクの手元から30万円が消えます。
しかし、24回に分けて支払えば、手元から全額が消えるのは2年後です。
つまり、それまではボクの手元には資金があり、それを何らかの運用に回せます。
詳しくは上記の3本の記事を読んでみてほしいんですが、とにかく、金利がゼロであるなら、わざとローンを組んだ方が有利です。
さっきも書いたとおり、金利が発生する一般の借金は個人の生活では金銭面で何のメリットも無いので、金銭面以外のメリットが無い限りは、借金をするのは避けましょう。
今回のボクのAppleのローンとは金利の有無が違うので、そこをよく考えてみてください。
ボクの場合は、手元資金があるのにも関わらず無金利なのでわざとローンを組んだ借金です。
つまり、バランスシートで言えば、資産超過です。
世の中によくいるのは、手元におカネが無いのに先にモノを手に入れたいから、将来の収入を当てにして借金するパターンです。
それって債務超過なんですよね。
住宅ローンの場合は、銀行は不動産の価値を査定します。
わかりやすく言えば、5000万円の価値の不動産に6000万円は貸しません。
必ず不動産の価値以下のローンしか組めません。
つまり債務超過では無いんですね。
だから貸し手にとってはマシなんです。
でも例えば、高価なクツを買いたくてクレジットカードのリボ払いを使うとします。
クツなんて一度はけば、中古なので価値は暴落します。
つまり、クツの価値より借金の額が上回ってしまう債務超過状態なんですね。
しかも高額な金利で。
これが世の中の人が借金地獄に陥る原因です。
金利が発生する借金はしないこと。
する場合は資産価値が借金額を下回らないこと。
そもそも将来の収入を当てにして生活に必須で無いモノを買わないこと。
そうすれば、自然と資産は形成されていきます。