消費税
こんにちは。
思えば、ボクが生まれた頃には日本には消費税なんて無かったんですよね。
1989年に3%の消費税が日本で始まりました。
1997年に5%に。
2014年に8%に。
そして、2019年から10%になる予定です。
これまで、消費税が導入されて、税率が上がると、日本の消費税による税収は上がっています。
つまり、税率を上げれば税収が上がる。
これは、政府にとっては、便利な税です。
でも、消費税以外も含めたトータルの税収では、1989年も2014年もほとんど同じです。
消費税率は上げて消費税収は増えたけれど、トータルの税収は変わっていない。
言い換えれば、消費税以外の税収は減ったわけですね。
まあ経済は水ものなので、消費税そのものが良いとか悪いとかは、それだけでは説明できません。
ただ、税収全体は景気によって増えたり減ったりする中で、消費税収は消費税率を上げることで着実に増えるので、さっきも書いたとおり、政府にとっては消費税は便利なんです。
これって、悪意を持って書けば、政府が仕事を放棄しているとも言えます。
本来は政府の仕事って、景気を良くする施策の実行ですよね。
景気を良くして税収アップ。
ところが現実は、景気はなかなか良くならずトータルの税収は増えない中で、お手軽な消費税率のアップで消費税収だけは増えている。
おい歴代政府、何をしているんだ、と。
軽減税率
みなさんご存じの通り、消費税は年収の高い人にも年収の低い人にも同じ税率がかかります。
つまり、相対的には年収の低い人の方が苦しくなります。
年収1,000万円の人と年収300万円の人。
どちらも食費は必要です。どちらも食費が200万円かかるなら、消費税が10%なら税負担は20万円。
年収1,000万円の人が負担する20万円と年収300万円の人が負担する20万円。
苦しさが全然違うんですよね。
そこで、消費税率を10%にした後も、食費の税率は8%のままにしよう、ってのが軽減税率です。
これがややこしい。
自宅で食べる食事は8%で、外食は10%なんです。
コンビニで食べ物を買って持って帰って自宅で食べるなら8%、コンビニ内のテーブルで食べるなら10%。
じゃあ、持って帰るつもりで買った人が、やっぱり気が変わってコンビニ内で食べ始めたら、追加で2%分をもらう必要がありますよね。
そんなコト、現実に現場でできますか?
あるいは、持ち帰る食べ物と店内で食べる食べ物を同時に買う場合はどうするんでしょう?
すべてのお客さんにレジで1個1個、
「これはどっちですか?」
って訊ねるんでしょうか?
そんなコト、現実に現場でできますか?
民間企業の負担は増大し、現場は大混乱。
さらに言えば、年収の高い人が、その分だけ高級な食べ物を買うとします。
年収1,000万円の人が400万円分の食べ物を買うと、軽減額は8万円。
年収300万円の人が200万円分の食べ物を買うと、軽減額は4万円。
何と、年収が高い人の方が多くの軽減を受けられるのです。
要は、消費税率アップと軽減税率の導入は、政府はラクして民間は負担増。
国家の財源のために税収増が必要なのは理解していますよ。
でも、このやり方だと、単に政治家と役人のサボりで、かつ、貧富の差の拡大では無いですか?