r > g
ピケティの「21世紀の資本」について。
厚すぎて読めないんですが、内容のキーポイントとしては、
r > g
です。
rは資本収益率で、gは経済成長率。
わかりやすく言うと、rは株などの財産で、gは労働だと思ってください。
r > g
と言うコトは、株などの財産の増え方は、労働での増加を上回っていますよ〜、と。
汗水たらして働いている人の財産よりも、株を持っている人の財産の方が大きく増えますよ〜、と言うコトです。
おカネ持ちが株などに投資し、そうでは無い人は一生懸命労働する。
でも、おカネ持ちとそれ以外の格差は広がるんですよと言うお話なのです。
実際、この世界の財産は、数%の人たちが大半を保有しているんですね。
最初からそうだったわけでは無く、格差が広がった結果、ここまで来ているのです。
株
ボクは、その他大勢の側の人間ですが、この、
r > g
は気になるんですよね。
働いて給料を得ても、投資をしている資本家の成長率には勝てない。
ならばどうすべきか。
働いて得たおカネを銀行預金に置いておくのは間違いと言うことですね。
資本家と同じく、投資に回すべきです。
投資にはリスクが付きものですが、リスクを取らないとリターンは得られないので、そこは承知の上です。
なので、ボクの財産も、かなりの部分は投資に回っています。
預金はほとんどありません、
ここで、所得税の税率を見てみましょう。
ざっくりと言えば、課税所得が330万円を超える人は、20%の税金を持って行かれるのです。
695万円を超える人は23%です。
900万円を超える人は33%です。
基礎控除があるので、税額は小さくなりますが。
汗水たらして1000万円を稼いで33%を持って行かれて。
一方その頃。
資産家がとある伝統企業の株を5億円保有していました。
株価は変化しますが、5億円で配当が3%だとしましょう。
すると配当収入は1500万円です。
そして、分離課税の税率は20%。
これ、スゴくないですか?
高給取りの労働者はがんばって働いて1000万円をもらって税率が33%。
資産家は何もしなくても1500万円入って来て税率は20%。
がんばって1000万円と言う高給取りになっても、税率が低い資産家には勝てないんですよね。
所得税は、累進課税。
しかし、株式の配当課税は一律20%。
要は消費税と同じで、逆累進制、つまり、おカネ持ちに有利なのです。
これはもちろん、現在の与党である自民党が富裕層を優遇する政党なので当たり前のコトですし、その自民党を一番多くの国民が支持しているわけですから、国民はこれを受け入れていると言う状態ですね。
日本は、ピケティの言う通り、r > g、つまり労働者よりも資産家が有利。
ならば、労働者は、できるだけ給料では無く、ストックオプションなど、株でもらった方が期待成長率としては有利って話になりますね。
短期の損得はありますが。