非天マザー by B-CHAN

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携帯電話の5G通信について一般の人に向けて書いてみる。

5G

 

 

現在のスマートフォン(携帯電話)で主に使われている通信規格は4Gと呼ばれています。

Gはgeneration(世代)で、1Gから始まって、2G、3Gと来て現在が4G。

そして来年くらいから始まりそうなのが、5Gです。

 

当然ながら、世代が新しくなるほど、性能が良くなります。

通信においての性能と言えば、通信速度ですね。

通信速度はどんどん速くなっています。

昔の携帯電話では、画像や音楽を送信するのに待ち時間がありましたが、今の4Gでは、動画を見るコトが一般化しています。

でも、そのあたりが限界です。

今後、もっと動画を見る人が増えたり、動画の画質が上がったり、自動車の自動運転など、さらに多くのデータを遅延無く送るためには、通信速度は今よりも上げる必要があります。

そのための規格が5Gです。

 

 

周波数帯域

 

 

今の日本の携帯電話会社(キャリア)大手は、ドコモ、au、ソフトバンクですが、数年前まで、ソフトバンクの電波は届きにくい時代がありました。

ドコモやauに比べてソフトバンクの参入は遅かったのも原因ですが、そもそも、使える電波の質が違いました。

 

ドコモやauは、700MHzから800MHzあたりの周波数の電波を使えました。

そのあたりの周波数は、携帯電話としては比較的低い周波数で、非常に回り込みやすい性質があります。

例えば、障害物にぶつかっても、回り込んで、その後ろにまで電波が届くのです。

なので、建物の奥にも入り込みやすいのです。

このあたりの周波数をプラチナバンドと呼んだりします。

このプラチナバンドを、当初のソフトバンクは持っていなくて、もっと高い2GHzあたりの周波数を使っていました。

そのせいで、電波が回り込まず、建物の奥に届きにくかったんです。

その後、ソフトバンクは900MHzと言うプラチナバンドを使えるようになり、ようやく、ドコモやauに匹敵する周波数を手に入れたわけです。

3社が、全国津々浦々に電波を発信する基地局を設置したおかげもあり、今では、3社のカバーエリアは昔ほど差は無くなりました。

ソフトバンクは電波が届きにくいと言うのは、もはや昔の話ですね。

 

ところが、5Gでは、さらなる通信の高速化が実現されます。

そのために、あらたに別の周波数の電波を使う必要があります。

2GHz以下の周波数帯域は4Gまででほとんど使われてしまっているので、5Gでは、他の周波数帯域を使う必要があります。

その候補として、日本では、3.7GHz、4.5GHz、28GHzを使う予定です。

4Gまでよりも、周波数が非常に高いんですよね。

特に28GHzはミリ波と呼ばれるくらい、高い(細かい)周波数なんですね。

このあたりの周波数は、今までの携帯電話では使われていないので、空いています。

高速通信を実現するためには、広い帯域を割り当てる必要がありますが、そのために選ばれたのが、これらの周波数です。

 

それはそれで、めでたいんですが、さっき書いたように、プラチナバンドとは真逆で、障害物の後ろに、非常に回り込みにくい性質があります。

なので、従来と同じように基地局から電波を飛ばすだけでは、建物の奥にまで電波が届かない可能性が十分にあります。

 

各企業は、基地局の数を増やすとか、携帯電話の現在地に向けて電波を飛ばす技術とか、様々な工夫をするようです。

まあとにかく、膨大な設備投資費用がかかるんですね。

 

キャリアごとに対応が異なるかも知れません。

建築物が少ない田舎では障害物が少ないので5G電波が届きやすく、基地局も少なめで済むかもしれません。

でも、都会ではビルが非常に多いので、極端に言えば、ビルごとに基地局を置かないと電波がビル内に入らないかも知れません。

Aと言うキャリアは、大部分のエリアは既存の4Gでカバーし、人口の多い箇所にのみ5G基地局を多く設置する戦略。

Bと言うキャリアは、5G基地局を大量に細かく設置して広いエリアをカバーする戦略。もちろんその分、投資額は膨らみます。

 

実際、すでに、ドコモ、au、ソフトバンク、そして新たにキャリアに参入する楽天、それぞれに5G戦略が異なるようです。

 

まだ、具体的な話は見えて来ないので、各社がどのような特徴を持つかはこれからの楽しみですが、あと2年後には、5Gの時代が来て、世の中の環境がすっかり変わるかもしれません。

 

いやあ、まるで通信業界の人間かのように書いてみました。

その頃には、ボクがいる不動産業界もファックスの文化が消えているコトを願います。