スマートフォンアプリ
2007年にiPhoneが登場してから、世界が大きく変わりました。
いろんなことが変わったんですが、ゲームの世界もそのひとつ。
それまでのゲーム機では、本体とは別にゲームを買う方式でした。
ゲーム機にもよりますが、例えば任天堂のゲームボーイと言うモバイルゲーム機だと、本体は1万円前後、ゲームは1本あたり、だいたい4000円くらいでした。
それが、iPhone以降の世界では、ダウンロード方式が主流に。
物理的な媒体が無いので製造コストと流通コストがほぼ無くなりました。
なので、とりあえず無料でダウンロードが可能になったんですね。
で、アプリの中で課金する、と。
課金
モノでもサービスでも、無料では手に入りません。
一見、無料に感じるモノも、結局はおカネがかかっています。
民放テレビ番組を見るのは、それ自体は無料ですが、番組の制作費はスポンサーが出しており、そのスポンサーの商品やサービスを消費者が有料で買っているわけです。
役所の仕事にしても、その場では無料でも、結局は税金として間接的に国民が支払っています。
すべて有料です。
だから、本来、ゲーム内で課金することは、世の中の経済活動の一環なので、何ら問題ありません。
それでも批判が大きいのは、射幸心を煽るからですね。
パチンコなどにハマっておカネを使い込んでしまう人はギャンブル依存症と言って、病気です。
ゲーム内の課金におカネを使ってしまうのも、言わば、ギャンブル依存症です。
病人を相手に、無制限におカネをむさぼり取るビジネスと言う意味で批判されるんですね。
ただ、だからと言って、課金システムそのものをすべてひっくるめて批判するのはどうかと思うんですよね。
例えば、さっきも書いたように、昔のゲーム機では、ゲームを買ってこないと遊べませんでした。
つまり、4000円の先払いです。
そして、遊んでみた結果、ものすごくツマラないゲーム、と言うこともボクも何度も経験しました。
その点、スマートフォンのゲームなら、とりあえず無料ダウンロードが可能です。
なので、ゲームの最初の部分を無料で遊んで、気に入ったらおカネを支払って、ゲーム全体を遊べるようになる、なんてのは実は消費者にとって、非常に有利なシステムなんですよね。
そのタイプの有名なゲームとしては、任天堂のiPhone用ゲーム、Super Mario Runがあります。
まずは無料でダウンロードして遊んでみて、気に入ったら1200円払って全6ステージが遊べるようになります。
それ以上の課金もありません。
つまり、このゲームは1200円なんです。
ユーザーにとっては無料で試してから買うかどうかを決められる、実に親切な考え方です。
ところがさっきも書いたように、世の中にはひっくるめて考えてしまう人がいるんですよね。
とにかく課金方式だからダメだ!
みたいな。
うーん。
無制限に課金ができてしまう射幸心が煽られるタイプの課金システムはボクも反対の立場です。
しかし、無料で試すことができて、その上で上限のある課金なら、むしろユーザーにとって親切なんですよ。
かかる金額も最初からわかっているわけですし。
なのに、
とにかく課金方式だからダメだ!
と言う声が多いのも事実。
では、最初から1200円で売ればいいんでしょうか。
それって、デメリットはありますがメリットはゼロですよね。
ボクは昔から言ってるんですよ。
ひっくるめて考えると間違いのモト。
とにかく思考停止状態の人が多い。
まずはひとつひとつを考えること。
考えた上で間違えることも、もちろんあります。それは仕方の無いこと。
間違いも失敗も糧になりますから。
それ以前に、考えることすら放棄すれば、脳は鍛えられませんし成長しませんよ。
課金方式にもいろいろあって、それぞれにメリットデメリットが異なるはずです。
それでもSuper Mario Runの課金方式を批判するのであれば、きちんと自分の頭で考えて、そのデメリットを論理的に提示すればいいんです。
ボクはそれは大歓迎です。
7年ほど前に書いた記事も載せておきますね。