機能
昔、工業製品は機能を訴求する時代がありました。
例えば、自動車では、1000ccの日産サニーに対して、トヨタはカローラで1100ccを売りにしました。
液晶ディスプレイでは、画面の明るさ。
カメラでは画素数。
パソコンではCPUの速度。
要は、いかにスペックが良いかをアピールして売るんですね。
もちろん、現在でも、スペック訴求はたくさん見られます。
でも、もはや、スペック訴求では売れない時代になってきました。
売るためには、スペック訴求よりもマーケティング。
人々が何を欲しがっているかが重視される時代になったんですね。
例えば日本のスマートフォン業界ではiPhoneが圧倒的に売れています。
iPhoneのスペックが最高かと言えば、そうとも言えません。
スペックが最高とは言えないiPhoneが最も売れる。
世界に目を向けても同じコトが言えます。
世界のスマホ市場ではAndroid機が一番売れていますが、では、スペックが最高のAndroid機が一番売れているか。
違いますね。
スペックは劣っていても安い機種が売れています。
AndroidはiPhoneと違って多種多様な選択があり、価格でも多様な選択ができるので、安い機種が台数を稼ぎます。
日本でも世界でも、スペック訴求が売上につながるわけでは無いんですね。
折りたたみスマホ
昔、日本製の携帯電話の時代。
多くの機種は折りたたみタイプでした。
主要な機種の選択肢としては折りたたみしか無かったので、ボクも折りたたみ機を使っていましたが、いつも疑問でした。
なぜ、こんな面倒なモノを使わせるのか。
使うときにわざわざ開く必要があるからです。
その後、iPhoneがヒットして、折りたたみ機種が一掃されました。
ボクとしては、ラクな時代になったと喜んだんです。
わざわざ開くと言う作業が無くなったからです。
しかし、去年あたりから、折りたたみスマホが脚光を浴びています。
実際に複数のメーカーから販売されています。
ボクがモノを選ぶ基準はいつも利便性優先。
どんなにすばらしい技術であっても、それが便利で無ければ選択肢には入れません。
折りたたみスマホを見ていると、メリットがよくわからないんですよね。
わざわざ開くコトで、わざわざ折りたたむコトで、何のメリットがあるのだろうか、と。
開いたら、それなりに大きい画面ですが、片手で持つのにちょっと苦しいんですよね。
閉じたら、厚みがあり、画面もそんなに大きくない。
ボクが欲しいのは、7インチくらいの細長く無い画面のスマホなんですよね。
7インチくらいなら、片手で持てますし、細長く無ければ面積も増えます。
例えば今のiPhoneシリーズは画面が細すぎます。
iPadの形状が良いんですよ。たくさん表示できるので。
iPadの縦横比で画面をスマホ並みの小ささに。
そうすれば、折りたたみは不要なんですよね。
折りたたみは、どちらかと言うと、利便性よりも、メーカーの技術力アピールの面が強いと思います。
高い技術が必ずしも高い利便性につながるとは限りません。
ボクがiPhoneを使っているのも、スペックよりも操作性や利便性に魅力を感じているからです。
AirDropなんてApple製品でしか使えない非常に便利な機能で、使わない日はありません。
あと、個人的には、ボクは、落下防止のためにスマホにはずっとストラップを付けています。
おかげで、この10年間、落下させたコトは一度も無いですし、画面がひび割れたコトもありません。
折りたたみ機種の場合、ケースやストラップの取り付けが難しそうなんですよね。
高価な機種を落下のリスクにおびえながら使う。
折りたたみによほどのメリット見いだせない限り、ボクが折りたたみ機種を使うコトは無さそうです。