生命保険の意味
いつも言っているコトですが、物事は目先や外観に囚われずに本質で考えるコトが大切です。
かんぽ生命の変な契約がニュースになっていました。
「孫死亡」の保険金、受取人は高齢客 かんぽで不自然な契約相次ぐ|【西日本新聞me】
子や孫に生命保険を掛けて祖父母が受取人になる契約です。
これは高齢者をダマして契約を獲得するのが悪いと言う論調で書かれていますが、本質はそこでは無いのです。
生命保険のそもそもの意味を考える必要があります。
生活費
生命保険の本質は生活に困るのを防ぐコトです。
例えば父と母と幼い子がいる家庭で父がサラリーマン、母が専業主婦だとします。
家庭の収入は父によるモノです。
この場合は、父が亡くなったら収入が途絶えます。
すると母と子は生活に困ります。
だから、父に生命保険を掛けて母か子が受取人になるコトで困窮を防げるのです。
しかし上記の記事では、子や孫に生命保険を掛けて受取人が祖父母です。
良く考えましょう。
子や孫が稼いでいて家族の生活を支え、その子や孫が亡くなったら祖父母が生活に困る。
そんな家庭、ありますか?
あったとしても非常に例外的ですし、上記のかんぽ生命は、そんな例外的な家庭に限定していません。
多くの例外的では無い家庭で、高齢者にそんな契約を結ばせていたのです。
つまり、高齢者をダマしたコトも問題ですが、そもそも、何の意味も無い生命保険を売りまくったコトが問題なのです。
ボクは生命保険業界出身ですが、まともな業界人だったので、そんな形式の契約を獲得したコトもススメたコトもありません。
それは当たり前のコトなのです。
その当たり前のコトができていないのが、かんぽ生命ですよ、と言う記事です。
自動車に乗らない人に自動車保険を売るのと同じです。
ちなみに今回の記事は、かんぽ生命でしたが、他社にもつじつまが合わない契約をさせる人はたくさんいます。
どの会社の保険が良いですかと訊かれるコトがありますが、そんなコトは本質では無いのです。
この家族構成の場合、どのような形式で保険を組めば遺族の役に立ちますか、と言うのが正しい質問なのです。
いずれ、ここで書きます。