DAWでは無い
音楽を作るのに、多くのミュージシャンはDAW(Digital Audio Workstation)と言うアプリを使います。
宇多田ヒカルさんが、AppleのLogic Pro Xと言うDAWを使っているのが有名ですね。
Logic Pro XはDAWとして非常に高性能かつ多機能なのに異常な安さです。
ボクも思わず買ってしまいました。
Appleと言う会社は高価なハードゥエアを売る代わりにソフトウェアは安い印象があります。MacやiPhoneのOSのアップグレードも無料ですし。
今日はそのLogic Pro Xでは無く、コルグ(KORG)が販売している、
と言う音楽制作アプリのコトを書いてみます。
KORG Gadgetは最初にMac版が登場し、その後、iPhone・iPadなどのiOS、Windows、Nintendo Switchなどにも登場しました。
ボクが使っているのは、Mac版とiOS版です。
現在は、バージョン2になっています。
Logic Pro XはDAWと呼ばれますが、KORG Gadget 2は厳密にはDAWでは無いと思います。
音符を置いて音楽を作るアプリです。
シーケンサーと呼んだ方がふさわしいかも。
KORG Gadget 2の特徴
KORGはヤマハやRolandと並んで日本の三大楽器メーカーのひとつですね。
なので、自社で多くの楽器を販売しています。
シンセサイザーもたくさん作っています。
KORG Gadget 2には、そんなシンセサイザーを初めとした楽器類がたくさん装備されています。
今までに途中で楽器が追加されたコトがあるので、今後もさらに追加される可能性が高いですね。
メインの画面はこんな感じです。
おおまかに4分割されていて、
左上:シーン
右上:ステップ入力エディタ
左下:ミキサー
右下:楽器編集
です。
一般的な音楽制作アプリは、音楽を再生すると左から右へ流れていくんですが、KORG Gadget 2では、シーンが上から下に流れます。
ちょっと特徴的ですが、すぐに慣れます。
そして音楽の入力は音符入力(ステップ入力)。
DAWは音符だけでは無く、録音された音のサンプルも取り扱えるんですが、KORG Gadget 2では今のところ、それは無理です。
個々の楽器の中にサンプルを扱えるモノがあるので、その中で加工する感じです。
将来、KORG Gadget 3が出たら、音のサンプルも扱えるようになるんでしょうか。
そんなわけで、いわゆるオーディオ機能(音のサンプルを扱う機能)が無い分、シンプルで非常に操作を覚えやすく、カンタンです。
また、一般的な音楽制作アプリでは、VSTが使えます。
VSTとは、外部のソフトウェアの楽器で、VSTの仕組みのおかげで、他社製の楽器をどんどん増やせるんですが、KORG Gadget 2には、VSTを扱う機能はありません。
その代わりに40種類にも及ぶ内蔵の楽器が使えるわけです。
その中には、かつてのKORGの名シンセサイザーである、M1やWAVE STATION、Mono/Poly、MS-20などをシミュレートしたモノがあり、もし実機を買えば、それらだけでも100万円を超えるレベルです。
なので、VSTが無くても、多くの楽器を使え、当面は不満はありません。
逆に、KORG Gadget 2に付属の多くの楽器は、VST(及びMacのAUなど)として、他社の音楽制作アプリで使うコトができます。
そう言う意味では、2万円ほどで買えてしまうのは非常にオトクなんですよね。
あと面白いのは、Mac版とiOS版がほぼ同じなんですよね。
なので、Mac版で曲を作ってクラウドにデータを保存すれば、続きを外出先で、iPhoneで作れるんですよ。
iPhone版は画面はさすがに狭いですが、工夫されており、使いにくくは無いですね。
そして、機能は簡易版では無く、Mac版と同じ。
なので、Macで作ったデータが、そのまま同じ音でiPhoneで演奏できます。
将来的には、VSTに対応する予感がしますが、どうなるでしょうか。
Propellerhead社のReasonも長年の間、VSTに非対応でしたが、ここ数年でついに対応しました。
ただし、あまり多機能になると複雑でヘビーになるので、一長一短です。
さて、どうなるコトやら。
KORG Gadget 2
Mac版
https://korg.shop/software/korg-gadget-2-series.html
iOS版